第68話 元おじさん・・・妖精さんとあそぶ。
「アハハ! アソボ アソボ!」「ナニシテ アソブ!」「コッチ コッチ オモシロイモノアル!」
早速トラップへと誘導して来る
おじさんも少年時代にオーラな道の世界の妖精に憧れたなぁ。 可愛かったし!
しかし無邪気な悪意って
おじさんがこれから行うのは見る人が見れば弱い者イジメにも見えるが相手を知る事も重要な事なのでこの際、割り切って実行しよう。
「おーい! 遊んでヤルからコッチにおいで!」
う~ん、何か不審者っぽい。
「ホント~!」「アソブ! アソボ♪」数体のパックル達が寄って来たので取り敢えず『サンダー』を撃ってみた。
バチバチと雷撃がパックル達を襲う! 「「「「キャ~~~!」」」」と悲鳴を上げ乍ら雷撃にその身を焼かれるパックル達だが『サンダー』が治まるとそこにはアフロ状態のパックル達がお互いを見ながらケタケタと笑い合っていた、「「「「アハハハハハハハハ! ヘンナアタマ♪」」」」確かに効いていない様だし見た目もギャグっぽい、ラヴィ、こいつ等ダメージを受けている様子は在るのか?
「解、HP・MP・SPの表示はされていません、現在飛び回っているパックルは本体で在るコアの影の様なモノです、本体から常にエネルギーを送られているので死ぬ事がありません、更に元々の能力も低いので低いエネルギー消費で長時間存在出来ます。」
ん? エネルギー切れに成ると消滅するのか?
「解、一時的には消滅しますが、本体が回復しますと元通りに復活します」
結局は本体を仕留めないと駄目なのか・・・もう少し試してみよう。
おじさんの変な好奇心が刺激されてギャグ調ならグロく為ら無いだろうと思い悪戯妖精に
先ずは魔法、火魔法はこんがり日焼けをした様な褐色妖精に成った。
風魔法は吹き飛ばされるだけで斬撃系も切れずに吹っ飛ぶだけだったパックル達は楽しそうに吹き飛んでいた。
土魔法は取り敢えず圧し潰してみたが一時的に布みたくペラペラに成りその後、
ポンッ!と膨れて元の戻る、その光景が面白いのか「ボクモ! ワタシモ!」とせがまれたが、 (あ!これヤバイこいつ等冒険者に対して同じ事するかもしれない。)と考え絶対に討伐しないといけないなとおじさんは決意と共に
水魔法は窒息を試してみたがどうも呼吸自体していない様で楽しそうに水の中を漂っていた。
ただ、氷魔法に関してだけは少し違った結果に為った、水魔法の様に氷の塊に閉じ込めると周囲のパックル達は氷に群がり「ツメタイ!」「キモチイイ!」と楽しんでいたが、少し時間が経つと氷漬けにしたパックルが消滅した! 討伐出来たか?と思ったが10分後、氷のすぐ横で復活して「タノシカッタ!」笑っていた。
その後も幾つかの魔法を使用したがどれもパックル達には楽しい遊びでしか無い様だ、半不死身とは中々手強いな。
そう言えば? ふと疑問に思いパックルを一体捕まえて観察して視た。(
色んな角度で観察して視ると
「解、過去にペットとして販売しようとした冒険者が居ましたが24階層を出ると消滅してしまい失敗しています。
原因としては、このパックルは本体の影でしかないので24階層でのみ存在が可能で在るのでは無いのだろうかとされています。
それと半不死身の条件に24階層の範囲でのみとされて要るのではと推測しています」
ラヴィの説明を聞きながら捕まえたパックルを弄り回してから『スキル:神羅眼』でパックルを観察した。
ステータスを視る事以外使用するのは初めてだと思うが実際使用したみると見えるモノが全く変わっていた、パックルは中身の無い人形の様なモノで頭の辺りから
ただちょっと試してみたい事があるので実践してみた、パックルを逃げない様に掴み、繋がっている紐からのエネルギーを掌握してから魔法スキル・陰陽道を用いて『陰陽反転』を使用した!
すると今までの中身の無かった人形の様なパックルが明らかに変化をした、脈動を感じ、ほんのり
そして何よりもHP・MP・SPの表示が出ている、おじさんはニコリとパックルに微笑むと相手もニコニコと微笑んだ。
そして弱小に調節した『サンダー』を打ち込むとパックルはパタリと動かなくなる。
「告、対象のHP0を確認しました!直ちに回収します」
ラヴィがパックルをストレージに収納すると手元にドロップアイテムが現れた・・・どうやら討伐出来たらしい。
思い付きで本体と影を入れ替えれないかと考えたが思いの外上手く行った。
ただこの方法は正規の討伐法では無いのだろうなと思った。
手元のドロップアイテムは妖精の羽、妖精の結晶、上級魔石(微小)だった。
妖精の羽、妖精の結晶はマジックアイテム、錬金、薬の上級素材で滅多に市場に出ないらしい。
だが今現在パックルのドロップアイテムの内容が分かったので収集しない訳には行かないので本体の隠し安置所にお邪魔する事にするが、まだ周囲を飛び回っているパックル達を
・・・良し、「おーい皆集まれ~!」声を掛けて招集する。
「ナニナニ」「コンドハ ドンナ アソビ」等などと問い掛けて来る。
なので、おじさんは懇切丁寧にかくれんぼを教えた、初めての遊びに興奮気味のパックル達、何せこのダンジョンに置いての遊びと言えば冒険者を巻き込んだトラップ自爆だったので新しい遊びは楽しみでしょうがない様だ。
ルールとしておじさんがオニで100数え終わるまでにパックル達は隠れて動かない事、100数え終えたらおじさんが探しに行く事、見付かると食べられてしまうから気を付ける様にと伝え、数を数え始めた。
「じゃあ、始めるよ~、い~ち に~い」 「「「ニゲロ~」」」 蜘蛛の子を散らす様に飛んで行くパックル達を眺めておじさんは脳内マップを確認しながら本体の隠し安置所を目指し移動を始めた。
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