第61話 元おじさん・・・18階層を彷徨う。
おじさん只今18階層でジェルスライムを討伐中、人気の無い階層なので競争相手も居ないから人目を気にせず魔法を使っています。
お目当ての宝箱に入っているスライムクッションは人気は有るが冒険者からすれば割の合わないアイテムなのでわざわざ18階層で集め様とするパーティーは居ないみたいです。
いやぁ、物欲センサーって凄いね全然宝箱が出ない! ラヴィはそんなものですと言うがもう少し出ても良いと思う。
スライムクッションを求めておじさんは18階層を彷徨っています。
結構ジェルスライムを狩っているけれど、まだ1個しか出てこない。
中身は
・スライムクッション(小)
・低級SPポーション×2
悪くは無いけれど大きいクッションが欲しい、もしかしてこの階層ではこれ以上の大きさは無いのかな?
隠し部屋無いのかな隠し部屋!
「解、階層隅に巧妙に隠された小規模な隠し部屋が在ります。調査しますか?」
勿論調査します。
指定された場所に移動して石壁を調べるとかすかに四角い小さなタイルの様な箇所が在る。
「解、その四角ボタンを1㎝程押し込みますと入口が開きますがまだ押さないで下さい! 内部は現在酷い事に成っていますので事前準備が必要です」
(既に押そうとしていた。) あっぶね~! 押す所だった、そうだよな中の確認も何も出来ていなかったよな! スライムクッションで頭が一杯で危険に対して疎かに成っていた、良し反省反省。
「告、マスターが反省出来た所で隠し部屋内部ですがガーディアンを一体確認出来ます。
対象鑑定・・・鑑定結果:対象を〈ビッグジェルスライム〉と確定! 更に隠し部屋内部は対象の分泌物質で満たされています。
今入り口を開けますと内部に満たされた分泌物質が外部に流出し全身に被ります、簡単に説明しますと〇ーション
・・・それは遠慮したいな、ラヴィ対処方法はあるのか?
「解、いつもの方法でストレージに〇ーションを収納してから周囲を洗浄して取りこぼしを除去し、
所でビッグジェルスライムってどれだけの大きさなんだ?
「解、隠し部屋の7割がビッグジェルスライムで占められています」
おい、それってまともに戦闘出来ないだろうし、よくよく考えたら〇ーション塗れの件も入れて完全に初見殺しだろ。
「解、まともに相手が出来る状況には成りません、逃れる事が出来ても〇ーション
さてどうやって討伐しよう、それだけの大きさなら魔法も強力なモノが良いかな?
「解、雷系魔法の集中型でコアを破壊すれば討伐可能です。 おすすめは〈サンダースピアー〉です」
なる程、これで討伐計画は出来た、では実際に実行しようか!
「周辺確認、異常無し! スキル準備良し! 魔法準備良し! では、四角ボタンを押すぞ!」
ガチッ! 四角ボタンを押し込むとズズズズッと引き摺る様に壁が開きだす、そして同時にビッグジェルスライムの分泌物質が溢れ出す!
隙間から溢れ出る側から次々とストレージに流し込み瞬く間に分泌物質を収納してしまう。
壁が完全に開き切ると隠し部屋をほぼ埋め尽くした状態でビッグジェルスライムがでんと鎮座していた。
予想はしていたがデカイ、だが動きが鈍い! 知能が低いのか、想定外だったのか、攻撃に移れていないので遠慮無く先制攻撃を頂きます!
『サンダースピアー!』
呪文と共に打ち出された雷撃の投げ槍は的確にビッグジェルスライムのコア目掛け直進して当たると雷撃が内部を焼き焦がし
コアに命中した直後、雷撃は全体に拡散してバチバチと煙を上げ
びくびくと痙攣しているかの様に震えると、ビッグジェルスライムの巨体が支えを失った様に潰れた。
「告、HP0を確認 直ちに回収します」
ラヴィが直ぐ様ビッグジェルスライムを回収した。
ビッグジェルスライムが消えたその場所にはドロップアイテムと宝箱が姿を現していた。
まだヌルつく周囲を浄化で綺麗にして戦利品の確認をする。
・上級スライムジェル瓶入り
・中級スライムパウダー瓶入り
・中級スライムゼリー瓶入り
・中級スライムフィルム
・魔石(中)
・スライムクッション(大)
・スキルオーブ:体液操作Lv1
おお、ついにスライムクッション(大)が出た!
これは宝箱も期待出来るかな?
—――—―—――――――—―――――――――
【宝箱】:Aランク・罠なし・施錠なし
隠し部屋の宝箱
—――—―—――――――—―――――――――
・金貨100枚
・上級HPポーション×4
・上級状態異常回復ポーション×6
・スライムクッション(小)×10
・スライムクッション(中)×6
・スライムクッション(大)×3
・スライムクッション(特大)
・スライム枕×8
・スライム寝袋×3
・特注スライムベッド(キングサイズ)
・スキルオーブ:スライム召喚Lv1
・Aランク宝箱(特殊):7m×7m×7m立方収納可能、時間経過無し、重量軽減が付与された宝箱。
予想以上の内容だった、これからくつろぐ時と就寝時はとても快適に過ごせそうだ。
幾つか皆にも配ろう! 喜んで貰えるだろう。
・・・目的も達成したし、いい加減19階層に進もうかな。
しかし、思った以上にダンジョンとは誘惑が多いな、あのままだとスライムクッションを探してさらに彷徨っていたかもしれない。
「解、マスターそこ迄欲しかったのであれば〈ファーシスの生産工房〉で製作出来ましたのに」
・・・・・・へ? 作れたの?
「解、素材が在れば製作可能です」
・・・素材在るの?
「解、マスターが沢山収集しましたので十分有ります」
そっかもしかして無駄骨。
「・・・否、ダンジョン産も十分素晴らしい物なので無駄では在りません。
マスターの心が満たされたのならそれが一番良い事です。
・・・本当ですよ・・・落ち込まないで下さい」
・・・慰めてくれてありがとうラヴィ、確かに楽しかったたら十分に良かったよ。
さぁ、気を取り直して19階層に進もう!
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