第58話 元おじさん・・・階層主との戦闘?



 パシュッ パシュッ パシュッ パシュッ パシュッ


 おじさん現在、デジャブを感じています。


 15階層主の部屋でジュエルビーがひたすらに宝石魔法を打ち込んで来るのですが、当たる手前でストレージの中へと消えていきます。

 更に魔法攻撃と併用して接近しては毒針攻撃をしてきますが、〈女神ドゥジィンのフルフェイスマスク〉を装備したままなので結界が攻撃を阻んでしまい毒針が届きません。

 更に針から射出される宝石化毒もストレージ行きになっています。

 希少な毒らしいので勿体無いそうです(ラヴィ談)。


 ジュエルビーの使用している宝石魔法は希少な魔法で疑似魔宝石と呼ばれる宝石を生成し、それらを用いて様々な魔法効果や魔法事象を起こすらしい。


 本来の魔宝石は色々な手順を用いて作成するのだが、宝石魔法はその過程をすっ飛ばして疑似魔宝石を作り出してしまう、ただし欠点として疑似魔宝石は時間が経つと消滅する。


 そこでもしかしたらストレージに収納したら消滅しないで保管して素材に出来るのではないか?


 その様にラヴィが提案して来たので只今ジュエルビーには大変申し訳ないが、MP・SPが尽きる迄協力して頂いている。


 生まれたばかりらしく戦闘経験も無いので本能で行動しているらしく誘導しやすいとラヴィが余裕そうに指示を出して来る、まぁ確かに楽だけど良いのかなこれで?


「解、マスター 考えるのでは無く感じて下さい、そうすれば気にならなくなります」


 ・・・良い事風に言ってるけれど、誤魔化しているよねそれって。


「告、貴方の様な勘の良いマスターは、大好きです♡」


 まさかの告白!! 


 そんな茶番をしていると、案の定ジュエルビーが飛ぶ事も出来ない位にへばっていた、階層主って部屋から逃げる事が出来ないからどんな状態でも立ち向かうしかないんだよな。


 あれ? そう言えば冒険者の方は階層主部屋から逃げられないのか?


「解、逃走は可能です、ただし侵入して来た扉からのみです。

 逃走の際も再度扉を開けなくてはなりませんが階層主は待ってくれませんので命懸けになります。

 階層主部屋から出てしまえば扉が開いていても一部の条件を除き階層主が出て来る事はありません」


 一部の条件ってのは?


「解、スタンピード時のみ階層主も自由に動き回れます」


 なるほど、さてとこっちはどうやって仕留めようか?

 結構重要な器官が在るらしいから弾みで傷付けるのは勿体ないし、魔法での真空状態はまだ出来ないし、無難に水攻めかな。


 そんな訳で水魔法で全体を包み窒息させて仕留める事にした、多少の抵抗はあったがジュエルビーは無傷でストレージ行きに成った。


 戦闘?も終了してお楽しみのドロップアイテム&宝箱!


 ・宝石蜂の蜂蜜瓶入り

 ・宝石蜂のハニーオイル

 ・宝石蜂のローヤルゼリー

 ・宝石化毒瓶入り

 ・七色の羽×4

 ・宝石採掘増加のピッケル

 ・宝石飴の瓶詰

 ・宝石蜂のエストック

 

 結構良いドロップアイテムだな、多少物騒な物も在るのは相変わらずだけれども。


 ・宝石採掘増加のピッケル:採掘用のマジックアイテム

 各種宝石の採掘量が増加するピッケル。


 ・宝石飴の瓶詰:色取り取りの飴が入った瓶。

 舐めている飴の色の種類によって様々なバフが付く飴の入った瓶詰。


 ・宝石蜂のエストック:ミスリル製のエストック、各所に宝石が散りばめられている(装飾品)。

 宝石化の毒が染み出すエストック、ただし宝石化の種類はランダム。


 次は宝箱だな、〈スキル:神羅眼〉使用!

 —――—―—――――――—―――――――――

 【宝箱】:Aランク・罠なし・施錠なし

 レア階層主討伐の報酬

 —――—―—――――――—―――――――――


 ・上級MPポーション×3

 ・上級SPポーション×2

 ・金貨300枚

 ・魔法の宝石箱

 ・回石の解毒針

 ・ダイヤモンド(中)×2

 ・サファイア(小)×8

 ・エメラルド(中)×4

 ・ルビー(大)

 ・魔宝石の指輪×10

 ・スキルオーブ:宝石魔法Lv1


 魔宝石や宝石関係が多いな、効果はこれから確認してと。


 ・魔法の宝石箱:見た目は飾り気の無い箱。

 箱に触れて100MP消費で魔宝石を生成出来る。


 ・回石の解毒針:ミスリル製の治療針

 患部に刺す事で様々な石化毒を解毒出来る治療針。


 ・魔宝石の指輪×10:魔宝石を加工した指輪。

 指輪ひとつに付き一種類の魔法を記録させ使用出来る様になる、MP消費で誰でもその魔法が使用出来る。


 知られると面倒な物も相変わらず在るけれど役に立ちそうなマジックアイテムも結構在るな。


 後はこのまま16階層へ下がってからマヨヒガに移動して休憩だな、流石に今回は疲れたよ、主に精神的に。


 もう少し普通にダンジョンを楽しみたいな、面倒事なしで。


 そう願いながら16階層に到着すると石造りは相変わらずだが通路の彼方此方に蜘蛛の糸が張られていて、次のダンジョンモンスターは蜘蛛系か。

 おじさん蜘蛛はあまり得意ではないんだよなぁ。

 

「告、マスターこの階層のトラップスパイダーの糸は加工すると肌触りの良い布地が作製出来ます。

 我々であれば問題無く突破出来ますので糸を沢山収集しましょう」


 ラヴィがヤル気だなぁ、でもその前にまずは休憩です。


 ひと眠りしてから探索再開です!

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