第45話 元おじさん・・・ダンジョンを探索する。



 おはようございます。

 絶好のダンジョン日和です。

 さあ、蹂躙の時間です。


 ハア、失礼いたしました。

 楽しみだったので朝から変なテンションでした。


 では、見掛けだけダンジョンに向かう用の装備でダンジョン入り口の受付に向かう。


「はい次の人、おや、もしかして一人かい?」

 受付の男性に尋ねられたのでリュックサックを指差し。

「いえ、従魔達と一緒です」

 そう告げるとそれぞれの収納口から顔を出す従魔達を見て。

「ああ、なるほどね、それなら安心だ。

 独りだといざという時に大変だからね、じゃあギルドカードを見せてもらえるかな」


 こちらを心配してくれていた様なので御礼を言いながらギルドカードを見せる。

「・・・はい、問題ないねでは気を付けて行くんだよ」


 中々良い人だったので気分良くダンジョンに入れた。


 

 ダンジョンの1階層は石造りの迷宮型の様だった。


 ヒンヤリとした石の壁が何とも定番のダンジョンだなぁと思っていたが、此処で立ち止っていると後ろから来る人達の邪魔になるので取り敢えず見回すのは止めて邪魔にならない位置へと移動した。


「さて、まずは情報収集から始めますか!」

 ダンジョン全体を見る様にして、〈スキル:神羅眼〉使用!


 —――—―—――――――—―――――――――


 ダンジョン名:アバルナの迷宮


 タイプ:混成型


 階層:43階層


 築年数:築353年


 ダンジョンマスター:アバルナ(精霊種)


 スタンピード値:27/100


 ダンジョン攻略達成数:0

 —――—―—――――――—―――――――――


 ラヴィ、説明御願い。


「承りました、名前は見ての通りです。

 混成型はダンジョンモンスターの種類に統一性が無く階層事に違うタイプのダンジョンモンスターが出現します。

 階層は、現在の最大階層を表します。

 築年数は見ての通りです

 ダンジョンマスターについては、ダンジョンによって存在するモノとしないモノが在ります。

 簡単に説明すると、ダンジョンマスターが存在するとマスターの意思にダンジョンは従います。

 ダンジョンマスターが存在しないとダンジョンは本能のままに活動します。

 スタンピード値は100に達するとスタンピードが発生します。

 ダンジョン攻略達成数はダンジョンが攻略達成された回数です。

 クリアされた際は出口に在る石碑に名前が刻まれます。

 以上で説明を終わります」


「はぁ、名バレするの!それに入る時、石碑なんてなかったぞ」


「回答します、攻略達成後の出口は別です、恐らくは攻略達成者を把握する為に冒険者ギルドが出口を押さえています。

 石碑に関してはそういった仕様なので如何どうにも成りませんが、被害を最小限にする方法は在りますので御安心下さい」


 ふむ、ラヴィがそう言うのなら大丈夫なのだろう。

 ・・・良し!クリアは考えずにダンジョン探索だ。

 リュックサックに入っている3匹を出して今後の説明をする。


「全員出て来たな、では・・・整列、番号!」

「ニャ!」「ミャ!」「キャン!」


「良し!全員居るな、ではこれよりダンジョン探索を始める注意事項は事前説明でした通りだ、忘れた場合は昨日配った〈ダンジョン攻略のしおり〉を再度確認して状況に合わせて参照する事、次に行動は常に団体で動く事、単独行動は慎む様に、そして他の冒険者には不用意に近づかない様に、後は報連相は忘れずにする様に以上、ではこれより探索を始める」


「ニャ!」「ミャ!」「キャン!」


「ラヴィ、マップと索敵の管理、罠の有無等の確認を頼む」


「了解しました、周囲の索敵完了、マップに表示します。

 これより、警戒モードに移行します」


 ラヴィが脳内マップにダンジョンモンスターと冒険者を別々に表示した。


 これで間違えて攻撃する事も無いだろう、さて1階層はどんなダンジョンモンスターが居るかな?


 ・・・定番だった、スライムさんです、プルプルしています。


 鑑定しましたが特に特出するモノも無く、弱点のコアを潰せば倒せる様だ。


 木の棒でコアを突き抜いたら一発でした、仕留めると一拍置いてから粒子に代わりダンジョンに吸収されてその場にドロップアイテムが残されます。


 今回は、魔石(極小)とスライムパウダー(瓶入り)がドロップした。


 スライムパウダーは錬金術や薬術等で良く使う素材らしい、ソラのレベルアップのついでに狩って行こうかな。


 ソラには、おじさんのと同じ性能の〈木の棒+5〉を装備させている、現在ノワ監修の下、魔力操作を集中的に教えて魔力指を使いこなせる様に指導している。

 木の棒を上手に操作出来る様にマンツーマンで指導中だ、ソラも期待に応えるべく頑張っている、そんな2匹を微笑ましく眺めてチャチャと周囲の警戒とドロップアイテムの収集をしている。


「ミャアァ!」


 ノワが1階層はもう十分だから2階層に移動しようと言うので警戒しつつ移動した。


 2階層も変化は無く石造りの構造だ、マップの表示を頼りに進むと現れたのは、キバウサギと言うダンジョンモンスターだった。


 —――—―—――――――—―――――――――


【種 族】 キバウサギ


【年 齢】 0歳


【性 別】 ♀


【状 態】 興奮状態


【レベル】 2


【心体力】


H  P:38/38


M P:18/18


S P:50/50


筋 力:9


攻撃力:9


体 力:10


防御力:10


知 力:5


精 神:4


速 度:15


器 用:10


魅 力:3


幸 運:26


【スキル】


・悪食:Lv1 ・噛みつき:Lv2 

・身体強化:Lv1 ・気配感知:Lv1

【補 足】


・雑食性の大型ウサギ、牙を生やしている好戦的で、興奮状態だと見境なく嚙みついて来る。


 —――—―—――――――—―――――――――


 シャアァァ―――!


 凄い威嚇して来る、・・・さて、しっかりとした形の在る獲物だ、試してみたい事があるので試してみよう。


 おじさんの考えはダンジョンに通じるかな?

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