第3話 対話・・・でも若者には刺激が強すぎます。



「いや~久しぶりに楽しかったよ、一部の以外ノリが悪くてなかなか構ってくれないのだよ」


 楽しげに話すイケメン筋肉はいつの間にか取り出したローブを羽織る。

 すると・・・縮んだ、モリモリの筋肉が縮んだ。


「驚いた、なかなか面白いでしょ、このローブはマジックアイテムなのだよ」


 そう楽しそうに話す神様は細身のイケメンへと変わっていた。

 ローブの内側もきちんと衣服が着こまれており先程とは違う意味で存在感を醸し出していた。

 髪はサラサラの金髪ゴールドが腰付近まであり、その髪を首後付近で筒状の髪飾りでまとめてあり、目の色は透き通る様な緑色エメラルドグリーン、滑らかな白い肌、そして爽やかな優しい笑顔、さらに後光が射している、いやマジで、その手の趣味はないが思わず見惚れた。


「しかしさすがは、地球のしかも日本からの転生者だノリも良く対応も素晴らしい、こちらに召喚したかいがあったよ、ようこそ我が世界ルドラガへ久道くん」


 そう言って神様は眩しい笑顔をこちらに向けた、女性ならばものすごく喜びそうなイケメンスマイルなのだが、いやマジで勘弁してくださいその手の趣味は本当にないんです。本当にないからね!


「改めまして、まずは自己紹介から私がこの世界ルドラガの創造神ファーシスです!よろしくね」


 そう言って右手を差し伸べてきたので


「自分は地球の日本出身、四葉久道です!こちらこそよろしくお願いします」


 その手をしっかり握りしめた。


 挨拶も済み、ファーシス様が語り始める。


「本当は全員が起きている状態で話さないといけないのだけれども、イレギュラーが発生してしまってね、まずは久道くんとの話が終わるまで、まだ他の子たちには眠っていてもらっているんだ」


「イレギュラーですか」


「そう、それはね・・・・・・・・・・・・・・・・・」


 纏めるとこのような話だ。


 1,本来、バス単独の事故だったらしく自分は巻き込まれないはずだった(これには地球の担当神様もびっくり!)原因は世界全体の運命の本当に微妙なズレだったらしい(まれにあるらしい)勘弁して欲しい。


 2,いよいよ、ルドラガへと召喚(魂魄のみ)しようとしてファーシス様が張り切ったらしく(他の異世界において地球、特に日本は大人気スポットらしく、さらに初めての異世界召喚らしく楽しみで大興奮していたそうだ)少し召喚の魔法陣が大きくなってしまい近くに居た自分の魂魄も巻き込まれたらしい。 


 3,無事召喚も終了し?神託の間で(魂魄のみなのでそれらを保護、のちに説明やスキル付与などの準備をするための空間)それぞれの個人ステータスの確認、仮の肉体の付与等していると人数が多いことに気づく、しかしすでにこちらの世界に入ってしまったので魂魄が変異し世界に適応(スキルや魔力等)してしまい戻せないそうだ。


 4,それらの事柄に対する謝罪と特別ボーナスと特典を付けるので怒らないで欲しいと(手を握られにじり寄られた)懇願されてしまい、承諾しました。

 いやマジで無理だから、ただのおじさんが例え男でも美形の金髪に迫られたら尻込みするだろう(なんか目覚めそう)、NOといえない日本人なんだよおじさんは!情けないけど。


 5,この事(特別ボーナスと特典)が他の召喚者達にも伝わると騒ぎになる(特に自分が絡まれる)可能性が高いので、先に自分だけに説明したそうだ、うん、間違い無く絡まれるし妬まれる、逆の立場ならおじさんも羨ましいと思うもの。


 それにどう見てもほとんどが学生だよねあの子達、なのでファーシス様に内訳を聞いてみた、高校1年生が男女で各15人、担任の男性教師1人、副担任の女性教師1人、バスの運転手男性1人、バスガイド女性1人、そしておじさんが1人の計35人、結構多いな大丈夫なのだろうかこんなに召喚して。


 大丈夫らしい、現在地球は人口増加と共に魂魄も増加し霊界(日本では地獄)でも持て余しているらしく交流のある異世界(世界の発展や進化のため)に召喚や

転生させているらしく、なら人口の減少している日本よりもっと人口の多い国からも出ているのかを聞いてみたら、そっと視線をそらされた人気は無いらしい(一部の関係の良くない異世界に流しているらしい、神々の闇を見た、うん忘れよう)。


 話も終わり、他の召喚者の方達にも説明する為にファーシス様が起こそうとするのお止めました。


「どうかしましたか久道君?」


「この状態で起こすのはちょっと、いや可成り不味いと思うんですけど」


 くびを傾げられたので自分の考えを説明した。

 あの召喚者たちの服装がやばい!男はどうでもいい見たくもない特に○○○等、だが女性はやばい、エロい、特に・・・げふんげふん失礼。

 男子高校生には刺激が強いし(余計な事だと恨まれそうだが)、女子高生には(特に気の弱い子)トラウマに成りかねないし。

 あ、でも目覚めてしまう子(ナニに?)もいるかも・・・ふぅ失礼。


 なので、この空間では日本の一般的なエぷ…もとい、Yシゃ…じゃなく、セーた…も不味い、無難にジャージが好いのではと伝えた(おじさん自分に若者のファッションなんてわかる訳が無い)、ファーシス様も日本の書籍等(何の書籍だろう)を参考に取り敢えずの衣装だったらしく了承してくれた。



 ただこの時、自分は気付くべきだった、もっと気を利かせるべきだったと。



 

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