第5話 俺、、転移したけどさあ。どうよ

重盛敦は転移した。

翼の生えた店員によって、、、


「(ちょっと待って!この展開ありえなくないか?現実破綻しすぎてないか?俺は、転移なんか別に望んでないし、むしろ現実でお気楽に過ごしたいと思うくらいだ。それがなんで、、転移なんだ?おい神様、、神様いるんならさあ心の中身ぐらい読めるだろぉ?察しろよ、、こんなん勢いでああこういう感じの能力があって勇者になって魔王的なノリに決まってるだろ?俺は痛いのは嫌なんだよ、、)」


と重盛敦が考えこんでいると、翼の生えた女性が話しかけてきた。


「あのさぁ、、ねぇ聞いてるの?」


「え?はい?なんです?」


やっと反応した重盛敦だが、彼自身も思った。考えすぎだと、重盛敦は普段はあまり考えるタイプではないのだが情報量が過多すぎてせざるおえなかった。


「何か考え事をしていたの?まぁ良いけどさ無事に転移は成功したようね」


と翼の生えた店員は少し息を吐き、


「改めて、私は転移者案内役のドライ=アイって言うの。アイさんって呼んでね♡」


アイ、、ドライ=アイ、、乾いた目さん、、


「あんた今変なこと考えたでしょ?」


素早く首を振る重盛敦は、一応名を名乗られたのでようやく翼の生えた店員という長い名前を覚えるのを卒業できるのだと安心をした。


「えーーと、、アイさん?もしかしてだけど、俺は魔王的な何かを探すとかそう言う目的で転移してきたの?」


「え?魔王?そんなのいないわよ。」


魔王がいない、、良かった。それだけ聞いて安心した。じゃあ他にどんな目的があるんだ?


「この世界にいる若者を現実世界に無理矢理送るのがあなたの転移してきた目的よ」


重盛敦は、いったいこのアイという女が何を言っているのか理解できない。若者?送る?なにそれオイシイノ?


「いやいやいやいや理解できないできない。そんなの魔王倒す以上に無理じゃないか」


「そうよ大変よ。普通の人ならね。あなたは転移者よ。しかも最初の、始祖よ始祖。」


なるほどと少し頭を振ってしまったが、正直現実性がないのは事実、そもそも、この世界の若者を現実に送って何の意味が、、?


「この世界の若者ってねぇ。凄い強いし性格も終わってるのね。それが全員よ全員。だけどそんな子たちでも役に立てること、、それが向こうの世界に行くことよ。」


「いやだからそれをする意味を知りたいんだよ」


「?わからないの?あなたの世界では少子高齢化というのが進んでいるわよね。若者が少なくなり、高齢者、おばあちゃんおじいちゃんがいっぱいいるってこと。それを防ぐために、この世界にいる若者を送って防ぐってことよ。」


な、、なるほど?言っている意味は分からなくないが、それはちょっとワイルドすぎないか?考えたやつは一体どんな頭の中身をしてんだ?


「ちなみに、、その計画を考えたの誰なの?」


「ドライ=ヨジーム、そう私の父よ」

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