第2話 出会い
重盛敦は憂鬱である。それはなぜか。
そう、学校に来ているからである。
一日が始まる、そう考えるだけですでに帰りたい。
「はあ。さっちゃん、、少し提案があるんだけど」
「何?」
幼なじみの月森里美に重盛敦は提案があった。
それは、、
「異世界に行きたいんだけど。」
「は?」
重盛敦の意味不明の言葉に月森里美は驚きを隠せなかった。幼なじみである重盛敦が頭をどこかで打ったのではないかと少し心配している。
「異世界ねぇ、、。今日は休んだら?学校」
「まじで?ま、、まあさっちゃんが言うならお言葉に甘えるとしますか。」
重盛敦は疑問に覆われていた。異世界と聞いてなぜ学校休みなんだ?まあ、この際、帰ろう。テストなんか人生の中で山ほど受けるだろう。その内の一つくらいサボったって神様は許してくれるはずだ。
「じゃあ。さっちゃん」
「うん。じゃあね(ホントに帰るんだ。テストあるのに、、)」
重盛敦は校門を抜け、近くにあるコンビニに寄り道をした。
「あーー。自由っていいなあ。よし唐揚げ棒買おう」
コンビニに入ったのは良いが、ノリで入ったうえ、違和感がまったく追いついていない。
このコンビニは唐揚げ棒しか売っていない。
、、、意味が分からない。重盛敦はコンビニの常連というわけではないが、唐揚げ棒しか売っていないコンビニは初めてだ。
「まあ、、いいや。すいません、唐揚げ棒を一つ」
「はい。唐揚げ棒をおひとつですね。」
店員さんが一人しかいない、、。
まあ、シフト上、一人しかいないシフトは、、あるもんだよな。あるのか?
購入した唐揚げ棒を受け取り、コンビニを出ようとするが、重盛敦の脳裏によぎったのは店員さんの容姿である。
「すみません!」
「?はい。なんでしょうか。忘れ物ですか?」
購入する以外、普通はコンビニ店員には話しかけない。話しかけてもトイレを借りるまたは、忘れ物だ。
それ以外は疑問が浮かべられる。
「えーーっとですね。店員さんのその、、言いにくいですけど背中に生えてる、、翼みたいなやつってなんですか?」
重盛敦ももう自分が何を言っているのか分かっていないが気になりすぎてそれどころじゃない。
非常識である。
「私の、、翼ですか?、、、え?生えてないんですか?お客様は?」
「生えて、、ませんけど。」
「えーーーーー!嘘ーー!」
店員さんのいきなりの驚きの声に不意をつかれ、こっちも驚いてしまった。
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