お訳しさん。
わたしと手をつないでくれてありがとう。
今日はお訳しさんのこと。それをあなたに伝えますね。
あなたの時代、あなたの周りには『お訳しさん』はいますか?
いるんだったら、伝えなくても良いんですけどね。
多分いないと思うので、今から話しますね。
『お訳しさん』はむらに1人か2人はいます。
『お訳しさん』の仕事は、みんなのしたいこと、困っていることを手伝ってあげることです。
服を作りたい人には服の作り方を。
牛を飼いたい人には牛の飼い方を。
お腹が痛い人にはその治し方を教えてあげる人です。
『お訳しさん』はその人の代わりにやってあげる人じゃありません。
やるのは、したいことをしたい人や困っている人です。
『お訳しさん』は自分から 「こうした方が良いよ」 とは言いません。
『お訳しさん』は 「こんなやり方があるよ」 としか言いません。
「こうした方が良いよ」 と言ってしまうのは、まだ少し勉強が足りてない『お訳しさん』か『お訳しさん』の仕事をかんちがいしている『お訳しさん』です。
どうして『お訳しさん』って言う名前なのかと言うと、訳せる人だからです。
訳すって言うのは……ええと、そうですね。
わからない言葉を、わかる言葉にしてくれること。
見えなかったものを、見えるようにしてくれること。
知らなかった世界のことを、考えられるようにしてくれること。
そう言うのが、訳すってことです。
みんながわからない言葉を、わかる言葉に出来ること。
みんなが見えないものを、見ることが出来ること。
みんなの知らない世界を、誰よりも考えられること。
『お訳しさん』はそれが出来る人です。
そのためには何をすれば良いと思います?
勉強するのはそうですよね。大事なことです。
でももう一つ、やらないといけないことがあります。
それは、よく寝ることです。
あなたの体で言ったらそうですね……7年。
7年くらい寝ないと『お訳しさん』にはなれません。
あなたは7年ずっと、起きないで寝ていられますか?
でもただ寝ているだけじゃありません。
7年たったら、あなたはちがう人になっています。
あなたの体はもう、それまでのあなたじゃありません。
別にこわがらなくても大丈夫ですよ。
いもむしがちょうちょになる。
そんな感じです。
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