第12話 私の妹

「そういえば優紀は将来結婚しないの?」


「え?するの?」


「え?」


「え?」


私達は二人で首をかしげる。

どっかで話が食い違ってる?

私はどこかでこんな話をしたか自分の記憶を巡る。


「・・ああそっか。優紀は結婚しないって言い張ってたもんね」


「うん、それに医者になったらお休みとか取れないと思うし。もし家族ができたら仕事辞めないといけないから・・」


優紀は親の影響から医者を目指している。

本気で将来の事を考えている真剣な表情が私は好きだ。

優紀のこの表情を見ていると胸のなかがほっこりしてくる。


「そうだったね」


「え、何。どうしたの、ニヤニヤして。キモい」


「ニコニコと言いなさいニコニコと」


ランドセルを叩く。

すると優紀はビクッとしてこっちを睨んだ。

このやり取りが兄弟を相手にしているようでまた楽しい。


私に兄弟は一応いないが、優紀は妹のような存在だ。

親友で妹

私の大切な人の一人

血の繋がりがなくても・・


「お、じゃあまたね~」

「ばいば~い」


校舎を前に手を振る。

私たちは学年が一つ違うため校舎も違う。

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絶対的フィナーレ ネコさん @nksn

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