最終話 田舎とは?


また文化祭が終わり普通の学校生活へ。


「 明日香ーーっ? もう朝よ。 」


また遅刻ギリギリの起きてご飯を食べる。


「 もう。 何で早く起こしてくれないのよ。 」


直ぐ食べないと間に合わなくて焦って食べている。


「 起こしたわよ。 ねぇ海人。 」


「 そうだねママ。

ご飯凄い美味しいよーー 。 」


海人は寝癖たっぷりでご飯を食べ終えている。


( くそ〜〜 。 食いしん坊め!

匂いで起きれるとかどんな体質よ。 )


直ぐに準備をして学校へ!


「 行ってきまぁーーす! 」


「 行ってらっしゃい。 」


その学校へ行く姿は元気いっぱいでした。

昔の明日香が戻って来たようでした。


「 ママ。 明日香元気になって良かったね。 」


「 うん。 文化祭のおかげかな? 」


そう言いながら二人は見送りました。

パパさんも明日香が元気でここに来て良かったと思うのでした。


海人と別れて高校へ。

途中で麻衣ちゃんが待っている。


「 よっ! 歌姫ちゃん。 」


「 その呼び方止めてよ。 おはよう。 」


二人はゆっくり学校へ。

文化祭を振り返りながら思い出に浸る。

学校へ入ると。


「 持田さんおはよう。 」

「 明日香ちゃんおはよう。 」

「 よっ! 歌姫。 」


今まで話したことない下級生や上級生が挨拶してくれました。

明日香はいきなりスターになり実感が湧かない。


「 よっアホ助! 」


通り過ぎながら頭を叩かれる。


「 痛っ。 もう…… 翔君!

文化祭ありがとう。 」


翔が挨拶代わりに軽く頭を叩いて行ったのです。


「 知るかよ。 弁当忘れたから少し分けろよ! 」


翔は笑いながら階段駆け上がる。


「 おいっ! 自分でどうにかしなさい! 」


麻衣ちゃんが代わりに注意する。


「 良いの。 あれって挨拶だったのかな? 」


不器用なりの挨拶。

明日香はそれでも嬉しかったのです。


教室に入ると黒板は歌姫おめでとう!

と大きく書かれて教室は華やかに装飾されている。


「 持田さんおはよう。 」

「 明日香おはよう。 」

「 おはよう!! 」


みんなが挨拶してくれました。

前は挨拶しても返してくれないときもありました。

みんなも少し変わったのでしょうか?


「 お…… おはよう。 」


あまりにも大勢に囲まれてびっくりしてしまう。


「 持田さん…… みんなで話したんだ。

もう僕達は見てみぬふりしないよ。

困っていたら助け合う。

そんなクラスに変わるんだ。 そうだろ?

みんなぁーー? 」


委員長がそう言うとみんなもうなづいたり賛同している。


「 ミッチー…… 今までごめんなさい。 」

「 本当に本当にごめんなさい…… 。 」


梨香と香織が謝りに来ました。

凄く反省していました。


「 もう良いんだよ。

ってモッチーって?? 」


「 持田だからモッチーなんだってさ!

ねぇー 梨香? 」


「 うんうん。 モッチーだもんね! 」


何故かあだ名を付けられてしまう。

みんなは笑っている。


「 歌スゴかったよモッチー! 」

「 今度カラオケ行こ行こ? 」

「 髪型可愛いよね。 何処行ってるのモッチー。」


モッチーが定着しそうでした。


「 モッチーさん。 僕とも行こうよ! 」


トッシーが割り込めずに空気になっている。


「 本当にあんたって行動遅いんだから。 」


呆れている麻衣ちゃん。

落胆してしまうトッシー。

もう人気者の明日香になっていました。

みんなで大騒ぎ!


「 ちょっと朝からうっさいわよ! 」


麗美が来ました。

みんなは一瞬会話が止まる。


「 おはよう…… モッチー。 」


「 おはよう…… 麗美ちゃんまで!? 」


みんなは麗美も話を聞いて乗って来たので笑ってしまう。

明日香はいじられているけど、今までとは全く違う愛のあるいじりだと感じました。

明日香は最高の気持ちでした。


「 ほらほら! 授業始まるわよ。

おっと! 歌姫が来てるわね。 このこの! 」


古くさいノリで混ざって来る先生。


( あ〜 …… 絡みずらいわぁ〜〜 。

先生も何か変わったなぁ。 )


先生本来のノリになり少し面倒になる。

これも良い兆候なのでした。


「 おい! 歌姫。 今度他校と合コンあるんだ。

行かないか? 」


翔がノリノリで誘って来る。


「 遠慮しておくね。 でもありがとう。 」


翔も少しずつ変わって来ている。

その気持ちが明日香は嬉しかった。


「 はい。 静かに!

さぁホームルーム始めるわよ? 」


そうして一日が始まる。

明日香は一躍人気者に。


優勝候補だったの響はあの失敗から学び、また一からやり直す事に。

悪い事はするもんではないですね。


その頃、熊さんはママのお店へ。


「 髪切ってくれるかい? 」


「 あらぁ〜 。 任せて!

もっと格好良くしてあげるわ。 」


そう言いながらボディタッチ多めの対応をする。


「 おいっ! 止めろ!!

鬱陶しいんだよ。 男だろお前は!? 」


「 関係ないわよ。 早くやりましょ! 」


ここはここで楽しそう?


( 私はここに来て思ったんだ。

いじめとか人間関係って環境は関係あるのか?

私は関係ないのかな? って今は思う。

少しはあるかも知れないけどね。

でもお互いを思う気持ちがあれば、どんな場所でもみんな仲良く出来るって思うんだぁ。

踏み出す勇気や切欠が大事なんだ。

って思ったの。

でも…… ここに来て本当に良かった。

こんなに友達が出来て、笑って。

今度ボードゲームとか持って来ようかな?

沢山あるんだから!! )


明日香はそう想いました。

切欠と誰かの手があれば人は変われるのだと。

些細な事でケンカや間違えた行動もするでしょう。

反省してやり直せばやり直せないはずないのです。

少し周り道もあるかもしれませんがゆっくりと、長い人生を探求しましょう。


明日香の家の棚の上には金色の立派なトロフィーが飾ってありました。

それとみんなと撮った最高の笑顔の想い出の写真も一緒に。

明日香の宝物でした。


このお話はちょっと心が弱ってしまった女の子のお話でした。

これでおしまい。 おしまい…… 。





そう言えば音弥はと言うと??


「 ぐぅ〜〜 。 ぐぅーっ。 」


屋上でぐうぐうと眠っていました。

明日香を喜ばせようとして早く着いてしまったのですね。

相変わらずの能天気と言うか何と言うか。


「 むにゃむにゃ…… よっ。

歌姫…… 弁当…… 分けてく。

すぅ〜 すぅ。 」


欠席日数がそろそろ限界なので頑張らなければ!

明日香の笑い声を聞きながら幸せそうに眠るのでした。


続きは別の機会に…… 。

このお話は今度こそおしまい。 おしまい。



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いじめられて田舎へ ミッシェル @monk3

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