好奇心に勝るものはない

次元の狭間にある玉座にて、創造神ブラフマーは言いました。

「アイツラ最近調子乗りすぎじゃね?」


維持神ヴィシュヌは言いました。

「地球の人間共っしょ?確かに調子こいてるっすねぇ。もう消しちゃいます?」


破壊神シヴァは言いました。

「私達の勝手で産まれ、私達の勝手で消してしまうのはかわいそうだ。消えるかどうかは彼ら自身で選ばせよう。」


こうして神は人類滅亡スイッチを作りました。


「押したら人類滅亡します」と書かれた張り紙の下に、赤くて丸いとっても押しやすそうなボタンを付けた、とても簡素なものです。


神達は、このボタンを全人類の目の前に同時に置いて、経緯を説明しました。

 すると、どういうことでしょう。

 何人もの人類が滅亡スイッチを押してしまったではありませんか。


想像以上のポチッと率を不思議に思った神達は、押した人間を呼び戻し理由を問いただしました。


すると、皆一様にこう答えました。 


「ボタンがあったら押す。私達はそういう風に出来ています。」


ナルホドと納得し、自分たちにも落ち度はあるのだと反省した神は、人類存続を許し、また世界に平和が訪れましたとさ。

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