第47話 地下に潜む怪物。4/5
それは
先程も
「【
一見しただけで止めねばと思える程の存在感に、増援もまだ見込めないイミトは単独で対応策を
「【
そこでイミトが選んだ策は、原始的な武器の投射を
「ちっ……また邪魔を‼ それでも半分は——‼」
盛大に突き刺される巨大な剣は避ける他はなく、精神を集中させて力を溜めていたルーゼンビフォアは集中を切らし、斜め横に跳び去りながら、片手の上に未だ灯り続ける炎の魔法で
「地下で炎は禁じ手だろ。人の事、言えないけどな‼」
「【
空中に居たイミトもそれは覚悟の上だろう——デュエラの特技、
「
だが、正面切って高熱の炎の
「おおおおおっ——‼」
その最中にイミトを空から叩き落そうとする、己が信じる神に
しかしイミトは冷静を尽くす。調理場での作業工程を整理するような面差しで、突如として空中に現れたバルドッサを横目に、両手に持っていた包丁を手放す。
「復活が早いな——【
「【ウィズ・デスウィップ——
そして次に創り出したのは二本の黒い
不思議な事にバルドッサに当たる
「うおおおおりゃ‼」
「ぐぅ……⁉」
そこから龍歩の足場を踏みしめて——、一本背負いの構え。バルドッサの岩の肉体を焼くルーゼンビフォアの炎。イミトは、魔力で増強されている膂力の全霊を込めて
すると——その時、
「——危ない‼」
地下水道の床の上でイミトの
「……へぇ。まだ仲間を気遣える神経は残ってたんだな」
その光景はイミトにとって、意外なものだったのだろう。
「
「してねぇよ」
しかし警戒は揺るがない。再び強く
彼らは互いに舞うように一歩も引かぬ技の優劣が
そしてやがて彼らは着地しつつ
「……なるほど、分かりました。仕方ありません、この際……ヘラヘラ出来る程の実力があるのは認めます」
苛立ち混じりに蒸気の
「私が知る貴方ではもう無いというのは、言葉にして認めましょうイミト・デュラニウス」
だが——、
「そりゃ、毎夜毎晩……
そんな
すると、ルーゼンビフォアは背後に居る二人の仲間とも呼べないような仲間の様子に
「……
「先ほどは少々と冷静さを
閉じた
「……そいつぁ、有難いね。正直にビビりましたからお帰りになりますわ、とか言ってくれたら尚の事、有り難いんだが」
それを聞き、イミトは肩の力を抜いて槍をブラリと腕と共にぶら下げて。
疲労の吐息を吐きながら、
「しかし次は今回のような
「はは、俺達がいつ傲慢な振る舞いをしたって言うんだ?」
「——私たちが来るのを読んでいたアナタが、ここに一人で残っていた事そのものが、
「ああ。違う違う、そうじゃないそうじゃない」
けれども、そこから交わした会話に対し、イミトは笑わずには居られなかった。
全くの見当違い——ルーゼンビフォアの人物評価は的外れだと、論争の構え。
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