第42話

それから数日まさに軟禁状態で王の私室で過ごした。

侍女3人にそれこそ指先まで甲斐甲斐しく世話をされた。

ベットにねたままってゆうのは性にあわないので庭に出たいとゆうとやんわり拒否された。

ナタリーはベランダから抜け出したことがよほどショックなのか、ベランダには一切近づけさせてくれない徹底ぶり…トホホ…としょげていると部屋で気晴らしができるように、と王の許可の元図書館から司書長に頼み魔術書を特別にもちだして渡してくれた。

なので退屈からは若干開放された。


ずっと気がかりになっていたカインとも連絡も取れず、執務の合間にくる王にたずねてははぐらかされていた。

そんな日が数日続いたある夜、青白い月の光が窓に差し込んでいるのを綺麗だと見つめて窓のそばに歩み寄っていた瞬間……!? 外の庭先に佇む人物に目を大きく開いた。




カイン……



それは紛れもなくカインだった……淋しげに窓を見上げて佇んでいたカインは何かを堪えるように唇を引き結び踵を返して立ち去ろうとした。さくらの姿は見えていないようだった。魔法でそとからは見えないようにされていたのだが、それをさくらはしらなかった。目があったような気がしたカインが私の姿をみて、さって行ってしまう…さくらの瞳にはそんな風にうつった。心臓がひゅっと冷たく握りつぶされそうな感覚に涙が溢れる。

窓は王の魔法で開かなくなっている。力なく窓にすがりつき、涙をこぼし続けた。そんなさくらを見つめるのは青白く光り輝く月だけだった。

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