第18話

ラスルが私の顔をじっと見つめていた。

気にしない…なんて出来なくて声をかけた。


「あの……ラスル司書長様なにか……?」


「不躾な視線失礼しました。さくら様先程は言い澱んでらっしゃいましたが、さくら様自身が先程の結界を張られた……とゆうことではありませんよね?」


怒っているわけではなさそうだけど、誤解されてここに2度と来れなくなるのも困る。

かと言って先ほどの少年について話してもいいんだろうか……


「いえ……わたしはなにもしていません」


嘘はいってない。これが最善の答えだった。

そうゆうとラスルが語りだした。


「そうですか……こちら王立図書館はとても特殊な建物でできています。。この建物自体複雑な魔法で防御されていて、その魔法は緻密に計算されていて外部からの敵はこの建物には針の先ほども侵入することは不可能に近いんです。その内部から干渉しさらにそこにそれに匹敵、いやそれ以上の結界を貼れることそれはあり得ないのです。通常の人物なら。しかもその歪められた空間に居ること自体とても危険な状態なんです。シャボン玉の中にシャボン玉があるように。なにかのきっかけで中のシャボンが弾けると外側も弾けてしまう。誤作動の被害が出てしまう可能性があるんです……」


ヒェ……!そんな中にいたの……私。さっと顔色が青くなり背中に嫌な汗をかいた。


「しかし、その強力な結界は跡形もなく何もなかったかのように、何も被害を出さず消えました」


「さくら様もし私におっしゃるのを躊躇われるのでしたら王に詳細を直接進言してください。さくら様の身にも危険が及ぶ可能性がありますので」


「わかりました……すみませんご心配をおかけしてしまって……」


肩を落とすと視線を膝に落とした。



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