2-10. 待ち受けるライバル
描写:君たちがリザードマンの像の下にあった階段を下りると、荘厳な部屋に辿り着く。部屋の左右には翼を持つ石像が置かれており、天井には照明と思われる球体が浮かんでいる。
描写:そして、部屋にはアヌ……ではなく、ロベルトの姿がある。彼はイカを模した仮面をつけており、どことなく邪悪な雰囲気を醸している。
ロベルト:「おっと! 残念だったな! 秘宝は”荒海の狼”ベオルの右腕、ロベルトが頂いたぜェ!」
そして、ここで実際にオンラインセッションツール上にロベルトの立ち絵にイカの仮面をつけたものを出して見せたのである。これが、かなり滑稽な姿であった。
アリー:おや? おや? おやあ?(笑)
ヴィンター:なんかいる(笑)
ブコー:嘘やろ(笑)
ピュック:マジで?(笑)
ヴィンター:邪悪な雰囲気が粉々なんですが(笑)エイリャークでしょうけど。
ヴィンターの言うエイリャークというのは、第二の剣イグニスの系譜にある、人族と敵対関係にある神のことだ。略奪することを教義としている。
ロベルト:「アンコウに食われたときはどうなるかと思ったが、近道になっていたとは、俺もツイている!」
ヴィンター:やっぱり、食われてた!
ピュック:なるほどな、ここにいた理由はなんとなく分かった。
ブコー:本当にふざけたつもりだったけれど、意外と良い線行っていたのかもしれない。本当にアンコウ大人しかったもの。
ブコー:「アヌ……ビス……? だ、大丈夫なのか?」
ヴィンター:「ふむ、なるほど。化けて出ましたか」
アリー:「え、アヌビスさん……そんな……すごく……ダサいですよ? そのファッション……」
ロベルト:「アヌビスではない!」
ヴィンター:「己の名も忘れてしまうとは……」
ブコー:「いや、名前はどうでもいいんだが」
ロベルト:「ああ、俺は大丈夫さ……」
ピュック:「本当に? それ悪いものじゃないです?」
ロベルト:「何ィ! この仮面をバカにするのか!」
一同:(大爆笑)
ピュック:ひどい言われようだ(笑)
ロベルト:「………オマエラ、この仮面が欲しくてここに来たのじゃあないのか?」
ブコー:「ああ、そうなんだ。……そうだったな」
ピュック:「一応そうにはなりますが、身に着けちゃっていいのかな」
ヴィンター:簡単に、仮面の鑑定を。
GM:はい。10秒での宝物鑑定判定でお願いします。-4のペナルティ修正、目標値は14です。
ここでPC達は全員挑戦するも、全員が失敗となってしまった。
GM:具体的な価値は分からなさそうですね。
ヴィンター:「ふむ、ダサいですね」
アリー:「ちょっと、鏡見ました?」
ブコー:「少々特殊な芸術性を感じるよ」
ピュック:「身につけないとは思わないですね……」
アリー:ダサいとしか言えない(笑)
ピュック:ひっどい(笑)
ブコー:なるほど、それぞれの罵倒のセンスを表現するためのシーンですね!
ヴィンター:一番ボケないヴィンターが(直球すぎて)まずいですね。飾る言葉もいらない、みたいな。
ロベルト:「何だと! この海掠神エイリャーク様の力を備えた仮面を、バカにするというのか!」
ブコー:「エイリャークだって?」
アリー:「人をやめてしまったんですか、アヌビスさん!」
ヴィンター:「それはそれは……いけませんねぇ」
ピュック:「ちょっと、第二の剣側の神に様付けって!?」
ロベルト:「ほう、いいぜ、お前ら。教義に則り、殺してやるよォ!」
ロベルト:「エイリャーク様に盾突くってんならなぁ!」
ロベルト:「フハハハハハ!」
ピュック:「これはいよいよ、おかしくなってますね」
ブコー:「完全にイッてしまっているな。とりあえず、アツモリだ」
ピュック:「目を覚ましてもらいますよ!」
ヴィンター:「さて、ほどほどに灸をすえてあげましょうか」
アリー:「仕方ありません! 一回冷静になってもらって鏡を見てもらいましょう!」
ピュック:「ですね、一番似合うのはアヌビスの皮仮面です!」
描写:この部屋の天井にあった光る球体が動きだし、怪しげな光を発する。すると、部屋の左右にあった石像も動き出し、君たちに向かって襲い掛かってくる!
GM:というわけで、戦闘となります!
一同:はーい
盤面上に現れたのは、仮面を被ったロベルトと、動き出した石像が二体、光を発する球体が二体だ。ピュックは【シャープアイ/ジャイアントイーグル】を使用し、先制力18を確保する。
そして魔物知識判定では、ヴィンターは石像がGMオリジナルエネミーのエルダーガーゴイル、球体がフォスファースフィアであることを見抜くも、出目が振るわなかったため、フォスファースフィアの弱点(水・氷属性)を適用するために〈知性の指輪〉を消費することとなった。
──エネミーデータ──
名前:エルダーガーゴイル レベル:6 弱点:衝撃属性ダメージ+3点 HP:54 防護点:8
説明:魔神のザルバードを改造したオリジナルエネミー。〇擬態 を持っていることと、防護点が高い魔法生物であること以外は、ほぼ改造元のままだ。>炎の息吹 で攻撃してくる。
名前:フォスファースフィア レベル:9 弱点:水・氷属性ダメージ+3点 HP:74 防護点:6
説明:古代の照明であり、番人でもある。炎、雷を無効し、純エネルギー属性を吸収するほか、本人は〇毒 を持っている。攻撃したり攻撃されたりすると、軽減手段に乏しい属性である毒によるダメージを与えてくる。
名前:”海掠神に染まる”ロベルト レベル:9 弱点:なし HP:116 防護点:6
説明:>2回攻撃 を持ち、〇足先蹴り で防護点を半減、出目が良ければ防護点を無視して攻撃する。また、仮面によってエイリャークの特殊神聖魔法を、条件を無視して使用することができる。トレジャードロップによる強化で【瞬間達成値+2】を3つ持っているが、本来は同一の強化内容を与えることはできない。セッションが終わるまで参加者の誰も気づかなかったため、そのまま進行している。
GM:エルダーガーゴイルは、ガーゴイルの数値をザルバードのものに置き換えたようなデータですね。アヌビスくんは……アヌビスくんじゃねえや。
一同:(笑)
アリー:毒されてる(笑)
GM:毒されてしまった……。彼はリカントの”孤高の蹴闘士”ですが、仮面の効果でエイリャークの特殊神聖魔法のみを使用できます。
ヴィンター:エイリャークの特殊神聖魔法……水中じゃないと使えないから、関係ない?
GM:いえ、仮面の効果で使えるということにしています。そうじゃないと、意味がないですからね。
ピュック:水浸しにしないといけなくなっちゃうからね。
GM:さて、先制力判定……一番高いのは、ロベルト君の16です。
アリー:(ころころ)余裕です! 《ファストアクション》起動!
GM:では、皆さんの先制となります!
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