2.8. 動く部屋と遺灰

描写:君たちはシンカーハウスの部屋の前にやってきた。


この部屋には既に、部屋の外から探索判定を行っていた。その時はアリーが判定に自動失敗するも、ピュックが達成値14でシンカーハウスの存在に気づいたのだった。


GM:皆さんはシンカーハウスには気づいているので、不意打ちを受けることはありません。


アリー:危なかったなー、ピンゾロ(笑)


アリー:「残るはここですね!」


ピュック:「気を引き締めて、戦いましょう」


ブコー:「罠のある部屋ではなく、部屋そのものが罠、魔物とは……さすがの私も初めてだ」


描写:君たちは部屋に入る……すると予想通り、部屋がまるで生物であるかのように動き出す!そして──先ほど二人は気づかなかったが──床に散らばっていた灰のようなものが宙に舞い、君たちに襲い掛かってくる!


ピュック:あれ、さらに何かいる。


GM:実は、探索判定の達成値14では、すべての情報が抜けていなかったのですよねー。


ピュック:なるほどな?


GM:戦闘です。こちらは1部位2体と、シンカーハウスです。まず第一戦闘準備……。


ヴィンター:先制の魔法を使うなら、今かな。


GM:使うなら、今どうぞ。


ピュック:はーい、やっちゃいましょう。【シャープアイ/ジャイアントイーグル】発動!


【シャープアイ/ジャイアントイーグル】。先制力判定の達成値が18未満だった場合に、それを18にするという保険の魔法だ。先制力判定の結果を見てから使用できるというルールを採用することもあるのだが、このセッションでは先制力判定を振る前に、第一戦闘準備で使用するというルールになっていた。


GM:魔物知識判定は、この灰のぶんですね。目標値は14/17。


アリー:あいつやろなあ……と思いつつ。


ヴィンター:(ころころ)17。弱点抜けた。


GM:ワーリングアッシュさんです。


──エネミーデータ──

名前:ワーリングアッシュ レベル:7 弱点:水・氷属性ダメージ+3点 HP:53 防護点:0

説明:魔力を帯びた遺灰であり、>灰の疾風 で突っ込んできたり、>灰で覆う で窒素させて魔法の詠唱を封じてくるなど、場合によっては魔法使いにとって脅威となるエネミーだ。


アリー:出た~


ヴィンター:君の嫌いなものは何だろう。水か。


GM:【コールドレイン】って水・氷属性でしたっけ?


ヴィンター:そうですよ。ありがとうございます。


GM:わあ……。まあ、空中を舞っている灰に水をかけたら、濡れて地面に落ちちゃうからな。


PCたちの先制は【シャープアイ/ジャイアントイーグル】で確定していたが、《ファストアクション》を持つアリーは効果の発動のために先制力判定を行い、今回は難なく成功した。


GM:では、ワーリングアッシュは1体だけが前に出ます。


ヴィンター:あー、2体ともは前に出てこないなら、(【コールドレイン】じゃなくて)味方の攻撃力を上げたほうが良いな。【セイクリッド・ウェポン】(魔法行使成功)


アリー:アリー行動します。これは……。


ピュック:【チルレイン】連発しちゃいます?


アリー:でも、1体しか出てないしなー。


ヴィンター:シンカーハウスにも攻撃があたるので、2体には攻撃できます。まあ、お好きな技をどうぞ。


アリー:じゃあ、【チルレイン】と……【エフェクトウェポン】(水・氷)、前衛にかけるかな?


ブコー&ピュック:はーい。


アリー:(ころころ、【エフェクトウェポン】行使成功)次、【チルレイン】(ころころ)


GM:シンカーハウスに16点、ワーリングアッシュに、弱点を入れて17点喰らう。


ブコー:いいっすね!


ピュック:さて、どこから狙っていこうかな~。部屋の方にしよう。一番厄介だし。


ピュックは【ヴォーパルウェポン】を使いながらシンカーハウスに攻撃し、水・氷属性が付与された〈ウォーメイジスタッフ〉によるダメージは18点と、そこそこであった。


ブコー:じゃあ僕も、前に行きます。飛びまーす。今回はBランク【バークメイル】を後衛に投げます(アリーに)


アリー:ありがとうございまーす。


ブコー:《かばうⅡ》をピュックに宣言しつつ、殴ります(ころころ)


ピュック:6ゾロ!


アリー:おー、強い!


GM:自動成功か。


ヴィンター:ブコーさん、どこの神社にお祓い行かれたんでしょうか。


ブコー:実は車の道でよく神社の前、通るんですよ。


ヴィンター:そこの神社の名前だけ……あ、教えちゃダメですね。


一同:(笑)


さらに、ブコーによるダメージ決定の威力表においても6ゾロが出て、クリティカルとなり、32点の大ダメージ!


アリー:おー、すごーい! やば!


ピュック:6ゾロが2回連続で出てるんだけど!?


ブコー:すげえ、回った。


ヴィンター:しかも、最後の出目も6, 4で、もうちょっと回りそうだったのが恐ろしいんですが(笑)


GM:ぎりぎりHP残ってる。やっぱり余裕でHP溶かされていっちゃうなあ。(シンカーハウスのHPは残り9点)


ここからエネミー側の反撃となった。シンカーハウスは>>部屋回転 でPC達を転倒状態にさせた上に、>>床変化 で部屋を氷結化させて、PCたちの命中力を下げようと試みる。そして、主動作行動へ。


GM:>三本の錐 を使う!これは3体同時に選べるので……ランダムに選ぼうかな(ころころ)ヴィンターさん以外の3人に攻撃します。


ブコー:ピュックはかばいます!


GM:OKです。命中力判定の固定値は19。アリーちゃんも回避してくださいね。


アリー:(ころころ)無理でーす(笑)


ピュック:後衛が地獄(笑)


GM:ブコーに14点。アリーちゃんにも14点のダメージ。


アリー:ぐえぇ!


ピュック:ブコーは完全に素で弾いてない?これ。


ブコー:まあ、そうですね。


アリー:(笑)


GM:そして、ワーリングアッシュの行動で、部屋も巻き込んじゃうけど、>灰の疾風 で前線エリアに移動しながら突破攻撃。ブコーを対象にして、ピュックくんも巻き込まれたかどうか、ダイスを振ってください。シンカーハウスは……(ころころ)避けた!


ここで、回避力判定はブコーがピンゾロ、結局巻き込まれてしまったピュックは6ゾロでの回避成功となった(アリー:出目荒ぶってるよ! どゆこと!?)


GM:ブコーさんにだけ、2d+5……(ころころ)13点の風属性魔法ダメージ!


ブコー:あー、魔法は痛いな。


ヴィンター:確かに。でもHPは魔物級だから。何なら、この戦場にいる誰よりもHPがあるから。


アリー:うん、エネミーよりHPある(笑)


GM:2体目のワーリングアッシュの行動です。ピュックに対して>灰で覆う 攻撃だ。目標値16の生命抵抗判定をお願いします。


抵抗判定に失敗した場合、発声が必要な森羅魔法は使用不可となる。しかし、ピュックはこれを難なく抵抗してみせた。


そして、再びPC達の手番。転倒状態で判定にペナルティが入った状態ではあったが、ヴィンターによる【コールドレイン】、ピュックの《マルチアクション》+【ソーンバッシュ】、アリーの【アイスボルト】、ブコーの武器攻撃によって、残るはワーリングアッシュ1体のみとなってしまった。


その後のエネミーターンで、ワーリングアッシュが再びピュックを窒息させようとするも失敗。(ピュック:「苦しいからやめてほしいんですけど」)灰達はそのままPC達に蹂躙され、戦闘終了となった。


GM:戦闘終了です! 剥ぎ取りですね。ワーリングアッシュは戦利品が自動ぶんしかないので、剥ぎ取りするという宣言だけしていただければOKです。シンカーハウスは振ってください。


ヴィンター:回復をしないと。


ピュック:ちょっと流石に、回復貰いたいですね。


ヴィンター:私が回復しましょうか……いや、妖精魔法の方がいいか。


GM:【ウィスパーヒール】かな?


アリー:【ウィスパーヒール】で全体回復。うん。魔力点(13点)回復です(ころころ)


ブコー:回復しました!


さらに、ブコーが魔香草を使って、それぞれのPCのMPを回復していった。


ピュック:「ありがとうございます、助かります」


アリー:「ありがとうございます!」


ブコー:「助け合いだよ」


ヴィンター:シンカーハウスだけ、剥ぎ取りあるんでしたっけ(ころころ)


GM:(戦利品表を見て)お、一番いいやつじゃないか?これ。高級な魔材(3600G)です。


ヴィンター:やった! 大当たりを引きました。


GM:あとは、お部屋の処理をやっちゃいましょう。


描写:宝箱はシンカーハウスの影響で部屋中を転がりまわってしまい、今は地面に倒れている。


ヴィンター:「ずいぶん散らかりましたね」


その後、探索判定によって、宝箱には罠が仕掛けられていることが判明。そこでアリーが解除判定を行い、無事に成功。宝箱からブローチを入手し、これで「ネックレス」「ブレスレット」「ブローチ」の3つのお宝が揃ったのだった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る