第15話 謎
ルシアス君との修行が3ヶ月も経ったのか、最初の頃と比べると動きに無駄が少しづつ、無くなってきた。
「私に少し用事があるので、今回はここまで終わりです」
「え、」
「でもまだ3時間しかやってませんよ?」
彼はどんどんと慣れてきたのか、魔力酔いが無くなってきて体力が増してきた、教えたばかりのグー ポン パーも簡単に使えるぐらいに、このまま強くなってくれると嬉しいが.......「どうしました?レオルクさん」
「いえ、少し考え事を.......そう言えば、ルシアス君」「はい?」
「アスの所で血の採取は、ありましたか?」彼は首を傾げながら「多分ですけどあったと思います」
「そうですか.......それではさようなら、また明日」「はい、また明日」彼は元気が高いな、少し抑えめでいて欲しい。
「アス、聞こえるか?」
「何だ?レオルク、お前が電話をかける、なんて」またアスは寝不足か.......いや、今はそんな事どうでも良い「ルシアス君の血の採取はしてありますか?」「あァ、ん?確かやってる、謎な事があったが、それ以外はそれほどでも無かったな、資料にしといたヤツがある」コイツ、六徹だな、早く寝ろ「今からそちらに向かうのでルシアス君の資料を見せて下さい」
「別に良いぞ、お前とは長い付き合いだからな」
車に乗ってから数時間が経ってアスの病院に着いた。「確か6階にアスは居るはず」
「いや、お前の後ろだ」背中がゾワッとした、六じゃなかった、これは八だったか.......
「後ろから来ないで下さい、それと資料は?」「こっちにある、ほらよ」魔力管が普通のサイズよりもだいぶ小さすぎるのは知っていたが、彼があの時生き残れたのがおかしいと言う事が不思議だ、「彼の父親と母親は、どんな人か分かるか?アス」資料に指を指し、そこに載っていると言う事だった
「父親は元ハンター、えっ、この人ってあの人ですか?アス」驚きのあまり、アスに聞くと「そうだ、あの人だ.......伝説のハンターと言われ、存在すら謎だった.......ハンター、アグリット」アグリット.......伝説のハンター、双龍のドラゴンを1人で倒したと言われる。正真正銘のバケモノ、ハンター株式会社で暴力事件を三十七件も起こした男「名前だけしか、知らなかったのにまさかのルシアス君の父親とは」資料を見ていると母親の情報だけが少ししか無かった「アス、ルシアス君の母親の情報が少ししかないが?」
「母親の情報は、アレルカ前線から情報が出てるだけだ」アレルカ前線、世界一魔獣や怪物やらが沢山居る場所だ
「その時の情報はどんなのがある?」
「名前だけだ、リエルそれだけだ、その後のはリエル・アグリット名前が少し変わってるだけ」アレルカ前線の後は結婚でもしてたのか「どこの生まれ何だろう、アグリットはハンター株式会社に多分あるだろうけど、母親のリエルは謎と言う事ですか」母親の事はアダムに聞く他ないか「それとルシアスの魔力管を少し調べたが第1世代と同じ反応が出た」どういう事だ、第1世代と言えば魔力管を初めて身体に入れた世代だ。「それは彼の魔力管は、彼が生まれた時に初めて出来たと言う事ですか?」アスの反応を見る、アスは頷いた「簡単に言うと彼の母親と父親は魔力管が無かったか昔の薬でも使われてたかのどちらかだ」
「でも第20世代は魔力管が子供に使われていたから、子供も父親と母親のに受け継がれるはずでしょ」アスは耳をほじりながら
「それは俺達の第20世代はそうだったが親は違っただろ、アグリットの母親がアグリットを産んだ時に何かあったんだろ」
「まぁ、聞きたかった事は聞けたので今日は帰らせて貰う、じゃあまたな、アス」
「またな、レオルク」アスから別れて魔獣討伐をこなして、ふと思った。「彼にそろそろ、騎士になる為の試験でも受けさせるか」
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