第3話 目覚め

目が覚めると知らない場所に居た、隣には点滴そのすぐ近くには窓がある、窓を見ると外は夕方になっている。

「今…は」喋ろうとした時「余り喋らない方がいい、喉はまだ痛めている」白髪で白衣姿でキューブの玩具を遊んでいる男が隣の椅子に座っていた。「火傷と怪我を治したが喉の方は明日か明後日には完治する、その後喉の方に後遺症が何も無ければ外に出れる」男はキューブで遊びながら喋っていた。

「何だ? 僕に何か付いているか?」男はハテナ顔して言った。「えっと…あの貴方の名前が…分からない…です」男はそうだったな自己紹介をしてなかったそう言ってキューブを置き「蛇使い座家当主アス・セルピエンテ、医者だ、以上」アス・セルピエンテと名乗った男は名乗りながらキューブを見ていた。

「あの…キューブが…気になるんですか?」思わずそう言った、アスはキューブを見ながら「違う、断然違う、全く持って違う」慌ててそう言っているが目がキューブの方向に向いている、「アスさん…今日は何日…なんですか?」そう言われてアスは「昨日は君が保護された、今日誕生日パーティーをするんだろ」そう言われて妙に心がドキドキとした。「あの人…も来るんです…か?」先輩の事かそう言って「来るよ、ウグス先輩はアレでも約束は破らないからな」あのスーツを着ていた人は来るらしい、それとウグスと言う名前なのを知った。「聞こうとしてた事がある、君の名前はルシアス・アグリットで間違い無いか?」名前を呼ばれ「はい」そう言ったら「単刀直入に言うと君の名前アグリットは君を除いて消えた、いや 死んだ、あのドラゴン討伐の時に街全体を巻き込まれてあの街に居た人は君を除いて全員死んだ」家族は死んでいたのか分からなかったのが今分かった…「そして君の事を養子として家族に仕様としている男がいる」アスは冷静にそう言う「その…男は誰…なんですか?」ただそれしか言えなかった…「狗家当主ウグス・ウォセカムイそれが男の名前だ」ウグス先輩と言われていた男の名前であった。「後もう少しでウグスが来る、そろそろ話してないで行く準備をするか、めんどくせぇ」場所はココでは無く他の場所でやるみたいだ、アスはキューブの事をやっと諦めてる車椅子を用意して運ぶ準備をしていた。「何処で…やるんですか?」そう言われると思っていたのか、アスは 病院内でやる、もう少し広い場所だがな。と言っていた「じゃ行くかハァ…」ため息を吐きながら ルシアスを車椅子に乗せて発進している。「車椅子…に乗ら…なくても」

アスは念の為だと言いながら車椅子を押していた。ウグスさんは養子として家族に入れようとしている。ウグスさんは家族を失った僕に可哀想だと思ったのかもしれないだけど(「家族が離れていても死んでいても心の中の何処かに居るから家族の繋がりは切れない限り死なないし離れ離れにならないんだから元気でいなさい」ママはいつも落ち込んだ時に言ってくれた事を思い出した…)だから何が起ころうとも僕は頑張るんだ、養子になろうとも例え残酷な世界でも。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る