19話 倉田亨 ⑧

 『休みが決まったよ。

8/25、8/26で2連休です。

24日に仕事終わったら、そのまま長野に帰るよ。

会えるかな?』


ゆきにメールを送った。

すぐに、返信がきた。


『1ヶ月ぶりに、やっと会えるんだね!

24日こっちに着くの遅くても駅まで迎えに行くから、新幹線乗ったらでいいから、連絡して!

あと、1週間楽しみにしてるね』


すぐに返信きたし、電話大丈夫かな?ゆきに電話をかけた。


「もしもし、電話にしちゃった!」

「うん、今大丈夫なんだね?」

「あぁ、もう仕事は終わったから。1週間待ち遠しいよ!26日はまた3時頃に帰るけど、25日は丸1日どこかへ出かけようか」

「軽井沢とかは?」

「あっ!いいな!なんか、デートらしい!ってゆうか、ゆきと一緒にいられたら、どこでもいいんだけどさ」

「うん!その日の天気とかにもよるしね。とにかく、25、26はあけとくね」

「じゃ。よろしく」


 それからの1週間、仕事も忙しく、あっという間に過ぎた。

マジで疲れてる。

2日間の連休、部屋でずっと寝ていたいくらいだ。

だけど、それ以上に、ゆきに会いたい気持ちが何倍も強かった。

 

 24日の朝、仕事に出る前に、寮に外泊届けも出して、スーツケースを持って仕事に行った。

仕事が終わり、横浜で手土産を買って、東京駅に向かい、長野行きの新幹線に乗った。


『今、新幹線に乗ったよ。

長野に着くのは、22時48分 

遅いけど大丈夫?』

メールを送った。


『22:48ね!了解です!じゃ、迎えに行くね!

改札前で待ってます』

『ありがとう。よろしく』


気がつくと、もう長野に到着していた。

すげー!ワープしたみたいだな!

超爆睡してた。

これ、長野が終点じゃなかったら、金沢まで行ってたな!!

新幹線を降りて、改札に行くと、ゆきが笑って手を振っているのが見えた。

俺は駆け寄って、ゆきを抱きしめた。


「おかえり」

と、小さな声でゆきが言った。

「ただいま。会いたかった!」

改めて、ゆきの顔を見ると、真っ赤な顔をしていた。

「とおる、ちょっと恥ずかしいんだけど……」

抱きしめた手をほどいた。

「ごめん。迎えに来てくれて、ありがとう」


手をつなぎ、車を停めてある地下の駐車場まで歩いた。

スーツケースを後ろにつんで、車に乗り込んだ。

すぐに俺はゆきにこう言った。


「キスしていい?」

ゆきは、ハッとしたような顔をして、ちょっと俯き、ほんの少し困ったような表情をした。

そして、

「うん、いいよ」

と言った。

運転席のゆきの方へ体を向けて、俺はゆきにキスをした。

軽く くちづけをし、それから激しく舌を絡ませた。

唇を離すと、ゆきの白い首筋に舌をはわせた。

すげー鎖骨キレイ。

俺があげたネックレスしてくれてる。

肌白いなー!!


「とおる、……とおる?」

小さな声で、ゆきが呼んでいた。

俺は、ゆきの胸元から顔をあげた。

ヤバっ!!俺、なにやってんだ!!

自分で自分のしていることに驚いた。

こんなことまでするつもりじゃなかったのに。


「ごめん……」

下を向くと、ゆきが優しく頭を撫でてくれた。

「車 動かすけど、いい?」

「うん……」


気まずかった……

明日の10時に迎えに行くねとか、何とか、ゆきが言っていたような気がする。

家まで送ってもらい、部屋で少しボーッとしていると、ゆきからメールがきた。


『とおる、大好きだよ。

お互い、もう大人なんだし、付き合うことになったんだから、いいと思うんだ。

私も、バージンでもないし、キャーキャー言う歳でもないし。

ただ、とおると初めてするなら、ちゃんとしたいって思う。

気分悪くさせちゃってたら、ごめんね』


はぁ……


『いや、俺の方こそ、気分悪くさせて、ごめん。

会えなかった1ヶ月が本当に寂しくて、寂しくて、今日会えたら、どうしてもキスしたかったんだ。

それだけのつもりだったのに、あんなガキみたいにがっついて……恥ずかしくて、気まずかった……

反省してます』


『明日、軽井沢じゃなくて、ホテル行く?』


えっ?それって……つまり、セックスする?って聞いてんの?

マジか!!したい!!すげーやりたい!!

だけど……


『いや、まだ付き合い始めたばっかりだし、普通のデートしよう。

気を遣わせちゃって、ごめん』

『ううん。じゃ、10時にお迎え行くね』

『うん。お願いします。おやすみ』


ゆきを抱きたいって、マジですげー思うけど、順序ってもんがあんだろ!

焦りすぎだろ!!

それにしても、盛りのついたオスみてーに、あんながっついて、服の上からだけど、胸揉んじゃった……

やべ、勃っちゃった。

明日、デート中こんなんなっちゃったら おさまんないから、今夜は抜いとこう。

キスできて良かった〜。

すげー興奮するキスだったな。

興奮して、抑えられなくなっちゃったんだ。

ゆきの白い肌。

柔らかい胸。

やりてーーーー!!!!




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