恋愛航空宇宙同盟 -Aerospace Alliance Of Love -

解説 BY Edy

　どうも。解説のＥｄｙです。

https://kakuyomu.jp/users/wizmina

　まず、本作『恋愛航空宇宙同盟』をお読みいただきありがとうございます。え？　先に解説を読んでる？　それはよろしくない。本編からどうぞ。面白いですから。

　さて、こちらの作品を書かれた作者さん。かなりコアなＳＦ通です。私はそれほどでもないんですが、いくつかオマージュっぽいのを見つけました。こういうのがわかるとニヤッとしますね。ご本人にうかがうまで知らなかったんですが、本作における重要なキーワード『地球光』はクラークの本からだそうです。すみません。読んでません。『地球光』と言えば∀ガンダムのしか知りません。

　でもまあ、そんな私でも楽しめたんですよね。それはなぜか？　だって、どのキャラも活き活きしているんですよ。人類初の星間戦争が起こるかもしれない、そんな背景があるにもかかわらず、私が注目したのは、そこでした。

　三組のカップルがそれぞれの思いを胸に動くのがいい。いくら寒くて寂しい宇宙が舞台と言えども、物語を動かすのは人間なんですよね。その三組が別々に動き、一つの物語へ収束していく。熱いです。

　ＳＦって言うと難しいってイメージが先行しがちですが、物語の背景なんですよ。物語に厚みを持たせる舞台ってだけで、メインはあくまでも人。

　本作は人の動きを追いかけるだけでも十分楽しめます。そして、背景である各陣営の動きもキッチリ描かれている。ヒューマンドラマ主体のＳＦであり、その逆でもある。これがスペースオペラだ、と胸を張って言えます。

　これを機にクラークの『地球光』に興味を抱く人もいるのではないですかね？

　ええ、私もその一人です。