第9話 少年たちの想い
「フラン、、、お前ってやつは、、、」
「えっへへ。ヴァンもみんなのこと知りたいかなーーって思って!!」
今、俺とフランの部屋に残りの8人含めた10人でいる。フランがみんなで自己紹介したいー!と言って半ば無理やり連れてきた形だ。
「みんなすまない。。悪気があってしたわけではないのは確かなんだ。できれば少し付き合ってほしい。」
「いい、、、よ、、?私もみんなとお話がしたいな、って思ってたから。」
と、ツインテールの少女が言った。隣の兄らしき人も賛成みたく、うんうんと頷いている。
「俺も、巻き込まれた形で何が何だかわからないけど、情報共有やみんなのこと知りたいって思ってる。」
と言ったのはやけにイケメンな高身長な金髪の男の子。おそらく相当な家柄の人なのであろう服を着ていて、正直貴族絡みはめんどくさい。
「ふん!ふん!ふん!このわたくしがこんな目に、、あのケルベロスとか言う集団はなんなんですの!?ああもう!」
見るからにお嬢様っぽい、茶色い髪を綺麗に巻いてあるこの女の子は今にも泣き出しそうな顔でぷんぷん言っていた。
「お、おおおおちついてよ、、こここ、こわいよ、、、、か、結局ぼ、ぼくはいつもこんな目に遭うんだ。。。か、かか帰りたいよ。。パパママ。。」
……なんだ、、このすぐ消えてしまいそうな幸の薄い少年は、、背も小さめなんだけど、やけに目がクリックリだな。。髪の毛は青髪でマッシュルームそのものだ。もう本当になぜ拉致されたのかわからないんだが、、、ケルベロスはこんな人材でも欲しいほど人が足りないのか、、、?
「マルス!しっかりしなさい!あなたはそんな弱気吐くような弱い男の子じゃないでしょ!ほら!こんなところで座り込んでないで、みんなのところに行くよ!!」
このピンク髪をサイドテールにして、しっかりしていそう?な美少女系女の子は多分あの弱気なマルス?くんと幼馴染かなんかなのだろうか、、いつも面倒見てそうな雰囲気はあるからかなり近めの人だろうけど、、あー、マルスくんはいつもあんな風に絡まれてるとしたら気の毒でしかないな、、、
「俺様から自己紹介してやろうか?なんてったってこんな奴らの中じゃあ一番強そうなのは俺様なんだからな!!リーダーも俺様で決まりだな!!」
背は俺と同じくらいの赤髪の吊り目な筋肉質な男。いかにも柄の悪い感じで、俺の嫌いなやつだ。以上。これ以上語りたくもない。見るからに嫌なやつ。だと、思う。。
「……早く自己紹介。…するんでしょ?……私そんな暇じゃないから。……するなら早くして欲しい。」
……一瞬目を奪われるほどの白い肌白い髪の持ち主。まるで人形のような、その女の子は喋るのがそんなに得意じゃないのか、ボソボソっと喋っている。おかげでみんな聞こえていない。
ざっと周りを見回した印象なんだが、、、こんなメンツでやっていけるのか。。。
とっても不安になった瞬間だった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます