第8話 これから
「そして神々は全ての星を破壊尽くし、この世に存在する星は無くなった。」
……衝撃の真実に声ひとつ出なくなった。
じゃあ今俺たちが生きているここはなんなんだ?俺たちは神の遊び道具にしか過ぎなかったのか、、?
さまざまな思考が巡り正気ではいられなくなりそうだ。。周りを見渡すと、皆さまざまな思いをしているのが見てわかる。
「動揺しているようだな。まだ話は終わってないぞ。ここがどうやって生まれたか、そしてこの世界の在り方とは?ここからが重要な話だ。」
正直ついていけない。スカーの話ていることが本当だとしても、だから俺たちになんの関係があるのか、直接的なことはないんじゃないだろうか、などと考えてしまう。
「……このまま話してもお前たちの頭ではついてこれないか。続きはまた、お前らが成長した頃に話すとする。」
何を言って、、、俺たちが成長するまでとは一体、、
「お前たち10人は、俺たちケルベロスが訓練、教育し、組織に入ってもらう。拒否権はない。これからはせいぜい精進して励むんだな。逃げ出そうとしても無駄だ。ここはお前達が住んでいた国とは遥か遠い場所に位置している。それこそ俺がお前たちを連れてきた魔法、転移魔法でもなければ帰れないだろう。」
その言葉に絶句した。このスカーはこれだけの人数を超大規模魔法の転移魔法を使って連れてきた。それだけでスカーの実力が途方のないものに感じた。それは周りにいる9人も同じだっただろう。
「安心しろ。お前たちが精一杯ついてくれば命の保証も生活の保証もしてやる。おまけにここアスターロックはその辺の国の王都よりは栄えているだろう。二度と戻らなくていいと考えるかもな。」
俺たちはアスターロックという場所にいるようだ。聞いたこともない場所だが、スカーの言うことに嘘はないと信じるしかなかった。
「今日はここで解散とする。お前たちがこれから住む場所はあのアスタータワーだ。各個人明日から訓練を始める。今日は休養だ。しっかり休め。タイシン、こいつらの案内を頼む。」
「かしこまりましたスカー様。では皆さんこちらへ。」
タイシンと呼ばれた、170センチほどの背の中性的な人物に連れてかれ、俺たちはアスタータワーにある部屋へと案内された。
「部屋は各二人部屋の5部屋です。部屋割りはそちらにお任せいたします。こちらの判断で後々部屋割りなどを変えることになるかと思いますが、今は一番リラックス出来る方と共にお住みください。ではわたしはこれで。明日6時にお迎えにあがりますのでそのつもりで。それでは失礼します。」
「部屋割りって言ったっていきなり二人で過ごすとなると、、、俺は一人でいたのに、、、」
「ヴァン!僕と一緒になろうよ!!一人でしょ!?いいでしょ!?」
……まあ、フランならいいかな、、正直フランがいてくれて助かった。
「ああ、よろしく頼むよ。」
俺たち10人はここアスターロックで生きていくのだろうか。この10年で一番と言っていいほど、何故か昂る気持ちを抑え、部屋へと入った。
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