第4話 襲撃
「おいお前ら、さっさと運べ。」
「へい兄貴!!うっひっひ、、大量っすね!!!今から楽しみっすね!!ね!ね!!」
「ああもう、うるせえ!黙って運べねえのか!?あ!?」
「ひ、ひい、すいません兄貴。。」
周りがドタバタしている音。が聞こえ、俺は目が覚めた。
「。。。??うん、?なにやら騒がしいな、、、何かあっ、!?」
男の声らしきものが聞こえ、目を覚ました俺はすぐに気づいた。俺の乗っていた馬車が襲撃に遭ったことに。そしてもうすでにここは見知らぬどこかへと辿り着いていた。
「。。!!!やばい、、早く逃げないと、、バレる前に、はやく、、!!!」
必死になって考え、行動に移そうと動き出す。しかし、
「お??あ〜、兄貴の大規模催眠魔法を受けてもう起きるのか、、こいつはなかなかの…?悪いなガキ、もうここは俺たちのアジトなんだよ。もう少しおねんねしておきなっ!!」
「なっ!?くっ!?、、。」
首の後ろに強い衝撃がはしり、そのまま暗闇へと意識を手放した。
ーー翌朝、王都の掲示板には大量の人だかりが。
至るところで様々な大人の泣き声や、怒鳴り声が。その周辺では噂話で持ちきりだった。
こうして歴史に名が残る、大量子供誘拐事件が起きたのだった。
〜アストラダム、ワンダポリターノ国外〜
「はっ、はっ、はっ、はっ」
俺は今早朝のランニングをこなしていた。何を言っているんだって、?俺も何を言ってるのかわからない。ランニングをこなしているのだ。
「ねえヴァン君ってばっ!はっ、はっ、はっ、ま、まってよー!神、体力ありすぎっ!!本当に才能なしなの?!」
「別に才能ありなしで体力は決まらないでしょ、笑 俺は昔から日課としてこなしてただけだよ」
そんな俺に話しかけてきた、一見すると女の子?いや、もう本当に女の子だと俺は最初に思った。うん。
サラサラの栗色の髪の毛を首の後ろにチョンっと結んだ肌の白い可愛らしい男の子。
名前はフラン。こいつは同じ10歳で、あの日馬車に乗っていた子供の一人だ。
「僕もうダメ〜〜、、ヴァンおんぶ〜〜」
「自分で歩けるだろ??、、はぁ。全く、、ほら、、」
「へっへへ〜、ヴァンの背中、暖かくて好きなんだ〜」
くっ、、ほんと、こいつ男なんだよな、、、?やけにいい匂いして、こんなことまで言えちゃう男なんているのか、、、?
やめろ、、考えるな、フランは男フランは男フランは男フランは……
「??ヴァン?どうしたの?早く行こう?」
「あ、ああ、行くか。お師匠たちに怒られちゃうしな。脚力強化!!」
そうして俺は脚力強化の魔法を自分にかけ、全速力で今の住処。アスターロックへと戻った。
襲撃に遭ったあの日から1ヶ月後の出来事だった。
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