問⑧【彼女の友達に会う? 会わない?】

 スマートフォンをいじりながら、彼女が何気なく言う。


「そうそう。こないだ友達と話してたら関川くんの話になってさ」

「友達に僕のコト話してるの?」


「もちろん、みんなに、じゃないけどね」

 当たり前のようにいう彼女。


 でも僕はちょっとドキドキする。

 僕はどんなふうに紹介されているんだろう?

 ちょっと気になったりもする。 


「でさ、そろそろ、私の友達に紹介したいんだけど……どうかな?」


 突如として突きつけられたイベントに僕は一瞬返答に困る。


「関川くんが、そういうの苦手なのは知ってるんだけど……ダメかな?」


 彼女が上目遣いで僕を見る。


 僕の頭の中ではいろんな思惑がグルグルと回っていたが、こう答えることにした。


「そうだね……」


 ※ここまで  




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「やっぱりダメかぁ…。」

 とっても残念そうな彼女…。



「いやぁ…。紹介の仕方にもよると思うんだけど…。

 その友人って…いつもの…『アレ』な友人さんなんだよね…?」

 おずおずと聞くボクに。



「そりゃそうよ!

 だって、関川君と私が付き合ってるのは…。」



「ボクで、『アレ』で『ソゲ』な妄想をしやすい様に、

 一番近くで、ボクと一緒に居たい、ってでしょ…?」

 と、うなだれ気味に言うボクに…。



「そうそう!

 関川君の、そういうダメそうな所が、

 私たちの妄想を掻き立てるのよね!


 ああ…そんな関川君が…、

 『アレ』で『ソゲ』な人と…、


 そんな事や…。

 そ…そんな事まで…‼


 きゃう~ん☆


 もう、私、ヘブンが見えそう‼」

 相変あいかわらずの彼女…。



 その同志の友人たちも…。

 きっと一筋縄では行かなさそう…。



 見た目だけは最高の彼女なのに…。

 仮面彼女ならぬ…。


 変態仮面彼女…。



 ああ…。

 世の中…世知辛せちがらい……。

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