第24話「正義の門」

「正義の門が叩かれる時ヒーローは降臨する!」

これ! これが今一番かっこいい台詞!

おれ! おれが今一番ドはまりしている正義の門の決め台詞だ!

おれはこれで生きていくことにする!


 俺の名前は安藤智也、どこにでもいる芸能人みたいな名前だ!

だけど心は一般人だ! しかし! それも今日まで!

今日からオレはヒーローだ! さあ学校に行こう!

「へっこのどたまかち割られやろう! 死にてえのか?」

「や、やめてくれよう!」

今日もどもってる後輩が先輩からカツアゲにあっている!

だが今日の俺は一味違うぜ!

「正義の門が叩かれる時ヒーローは降臨する!」

「!?」

「!?」

「ヒーローは颯爽と飛び蹴りをするぜ!」

「うぬわあああ!?!?!?」

「ひ、ひいいいい!?!?!?」

蹴とばした先には興味はない! ヒーローを求めるものにヒーローは手を差し伸べる!

「ふん、他愛もない奴だ! お前か!? 俺の正義の門を叩いたのは!?」

「ち、ちがいますよー」

「はっ! 怖れることは無い! なんてたって俺はヒーローなんだからな!」

圧倒的な自信が爆発力がおれにとっての勝負でアリ宿命だ!

誰にも負けねえ、負ける気がしねえ負けたためしがねえ!

そんな精神が俺を学校に向けてぶっ飛ばしてくれる!

「おいいーお前は朝から問題を起こして、一体何様のつもりだアア!?」

「正義の門が叩かれる時! ヒーローは降臨する!」

「なんだああ!? 先生の教育的指導に歯向かうのかあ!!?!?」

「ヒーロー見参!」

「うぬあああああああああ?!!?!」

派手にぶっ飛ぶ悪の先公!

「大丈夫だったか!? 生徒諸君よ! 正義はいつでもここにある」

そう胸の奥深くに正義ねむっている! 高らかに叩けよ正義の門!

「ここだ! ここだ! ハートだ! パッションだ! 爆心力だ!」

「きみぃ! こまるなあ! 生徒が先生をぶっとばすなんて!」

「正義の門が叩かれる時! ヒーローは降臨する!」

「な、なんなんだあ!? 君は!? 一体何様のつもりかね!」

「教頭後頭部延髄斬りぃぃぃぃぃ!」

「はっきょおおおおおおおおおおおおおおお!?!?!?!?!!?」

遂に先生共の親玉! 教頭にケリを叩きこんでやったぜ!

「大丈夫だったか生徒諸君!?」

「生徒諸君、聴いてくれ!」

さあ正義のファンファーレの中、絶叫マイクパフォーマンスで朝礼を迎え撃つぜ!

「学校の校門を叩く前に俺の胸に聞いてみろ!

 正義の門を叩くとき! ヒーローは降臨する!」

胸にパッション現れて、すべての者がヒーローになる!

着火剤は君だ! 今も高鳴るこの胸を突き動かしたは正義の門!

「やめろ! この不良が! うちの学校は君のような人間を認めない!」

「認める認めないを決めるのは! 俺だ!」

天高く拳を突き上げろ!

「正義の門を叩くとき! ヒーローは降臨する!」

そして朝礼台から礼儀を叩きつけろ!

「校長活殺ドロップキーック!」

「アンギャラオスグッペドロピッチャノッポッポー!?!?!?」

「さあ、皆のヒーローの時間だ! ヒーローは誰だ!? 俺だアア!!!!」

ヒーロ! ヒーロ! ヒーロ! ヒーロ! ヒーロ! ヒーロ! ヒーロ!

「みんなの声が聞こえるぜ! さあもっと高らかに! コブシを突き上げろ!」

ヒーロ!ヒーロ!ヒーロ!ヒーロ!ヒーロ!ヒーロ!ヒーロ!ヒーロ!ヒーロ!

「ありがとう! じゃあ行くぜスーパーヒーローダイブだ!」

俺が飛び込むと正義の生徒たちはそのままボディプレスでダウン!

「はっはっは! まだまだだぜ! かかってきな! 正義の門が叩かれる時!」

ヒーローは降臨する!

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