第18話「議会喫茶」

「それでは第七十七回世界議会を開催する!」

「おー!」「ドンドンパチパチ!」「うひょひょー!」

「しーお静かに、それで注文は決まりましたか?」

 円卓が一つあるところにこの世界のグランドマスター、各界の裏側から世界を牛耳ってると評判の超スゴイえらい人たちが集っている合計して13人、ナンコツオブラウンド。


「このレモンフレーバーティーと、ケーキセットを13人ちょうどに出してくれ」

「かしこまりー!」

「がははまさか私たちがこの世界を牛耳ってる存在だとは

 あのウェイトレスにはわかるまいな! わかってたまるか!」

「そうですとも! あんな小娘に構ってる暇はありません! さあ政治の時間ですよ! 議長! ぎちょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」

「わかってるぅぅうううううううううううううううううううう!!!!!!!」


 世界議会で話される主な議題は宇宙開発の進捗状況、人間の感覚拡張型の新しい携帯端末ヴィジョンの普及、安全帯に変わるアシストハーネスというウェアラブルパワードスーツの段階的更新など、色々であるが、それぞれが徐々にではあるが社会に浸透してきているのは確かで、最終的に人類の躍進は約束されている。


 「レモンフレーバーティーと、ケーキセットお待たせいたしましたー」

 「ふっ優雅な音楽と美味しい喫茶満喫こそが世界の覇者たる我らの我らの」

「どうしましマイスター」「うっそうだった議会といえば牛歩戦術だった」

「どうしましましマイスター?」「おまえら! 俺を通せ! おれはお手洗いに!」

「どうしましましましましマイスター?」「くそ! クソがしたいんだああ!」

「どうしましましましまさいましましマイスター?」「くっもう限界だああ!」


 その時、議会が爆発した、円卓をどっち周りに行っても六人の世界の顔を乗り越えねばならないという仕組みのせいで、世界最高峰のブレーンがこの日命を落としたのである。


 「愚かな人達、ウェイトレスにチップをはずまないから悪いのだわ」


 そうレモンフレーバーティーとケーキセットのコンボこそが爆弾、導火線はうんちっち、恐るべき世界の脅威にテロの繰り返しに僕らは怯えるしかないのである。

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