1日目 始まり?の日

 4月。それは始業式のある、始まりの月。目覚まし時計がなって、目が覚める。うるさい。

風「んー?あー、うるさ。」

 時計を叩いて目覚ましを止めて、もう一度眠りにつこうと、

陽「おーい、風音?早く用意してきなよー。ちこくするよー」

 眠りについた。

 30分後。

 目が覚めた。体を起こして、時計を見る。7時45分。遅刻ギリギリだ。というか遅刻だ。

風「やばい、いややばいでしょ!初日から遅刻とか許されるわけないから!」

 さて、私は天宮あまみや風音かざね。魔法が使えるということ以外は特にとりえのない、いやこれで十分なんだけれど、高校生だ。さっきのは私の双子の妹、天宮あまみや陽菜ひな。私と同じく、魔法が使える。双子、それも姉妹両方が魔法を使えるというのは極めて珍しいのだけれど、それを知るのはまたあとの話。いや来ないかも。

 私達二人は同じ学校、まあ名前は明かせないから某高校としておくけど、に通っている。ちなみに中高一貫校だ。そしてクラス替えもない。だからクラスの人の名前と顔はだいたい一致する。

 家に鍵をかけて、「スピード上昇ピオリム」をかけながら走り出す。いつも交差点で鉢合わせるどこの高校かわからない男子をタックルで弾き飛ばして、そこから5分くらい走ると、学校につく。

 校門についた瞬間、キーンコーンカーンコーン、とチャイムがなったというわけもなく、あと1分位のところでチャイムがなった。現実は厳しい。

 教室に入り、通称「マッドサイエンティスト」ことこのクラスの担任教師である中島に遅刻だぞ、と言われながら席に座る。

陽「だから言ったのに、、、」

風「いやー、眠気に耐えられなくてね。本当は15分くらいのつもりだったんだけど、どこで間違えたかなぁ?」

 そんな話をしていると、スピーカーから校長の声が聞こえてくる。事前にチャイムくらい鳴らせばいいのに。

校長「あー、あー、テス、テス。おけ、大丈夫そうだな。エー、本日はお日柄もよく絶好の始業式日和となりました。さて、今日から1学期ですが…」

 などとツッコミどころ満載の校長の話を聞き流しながら本を読む。

 終わった。

中島「はい、これで始業式はおしまい。今日はもうすることないので帰りましょう。ではまたあしたー」

生徒「「またあしたー」」


 …おい。

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