第2話

「はあ、はあ……追手はないようじゃな。死ぬかと思ったわい」


川辺まで走った老人は苦しそうな声を上げるが、そのモーションは棒立ちで肩も上下していない。


  ▶これからどうする?



「とりあえず腹ごなししないか。空腹で死にそうじゃわい」


老人は心底つらそうな声を上げるが、そのモーションは棒立ちである。


「婆さん、料理を頼めるか。確か袋の中にきびの粉があったはずじゃ。きび団子を作ってくれ」


  ▶わかった

   自分でやれ


「よし、ではクラフトの時間じゃ。そこに焚き火があるじゃろ、そこに近づいてEキーを押すのじゃ。焚き火の他にも暖炉、作業台などでクラフトが出来るから覚えておくと良いぞ」


川辺に何故かぽつんと焚き火があり、お誂え向きに鍋も設置されている。近づいてEキーを押す。


  ▶焚き火 [クラフト]

    きび団子×5(きびの粉)┃E┃ 作成

    犬鍋(犬の肉)

    猿鍋(猿の肉)

    きじ鍋(きじの肉)



どどん、という太鼓の音と共にきび団子が一瞬で出来上がった。


「Goooooooooood Jooooooooooooooob!さぁ、食事にしよう!」


  ▶わかった(きび団子×1を失う)

   お前に食わせるものはない


「……うむ、美味い!きび団子は食べると一時的にスタミナが上昇するぞ。また欲しがる動物に与えるとそいつを仲間にする事が出来る、慎重に使うのじゃぞ」


慎重に使うべきものをもぐもぐと食べる老人に疑問を覚えていると、川から奇妙な音が聞こえてきた。


*巨大な桃が流れる音* *巨大な桃が流れる音*


見れば、巨大な桃が川を下ってきていた。


「あれは!喜べ婆さん、あの桃はガチャじゃ。今はリリースキャンペーンで10連無料じゃぞ。早速引いてみよう!川に近づいてEキーを押すのじゃ」


川に近づいてEキーを押すと、画面が切り替わった。



ガチャメニュー

  ▶ガチャを引く

   ピーチジュエル購入



← ☆スタートダッシュ!☆ →

☆SSR桃太郎確定10連ガチャ☆

        人

      /  \

    /      \

   (       )

     \_ 人 _/

     <_/\_>

   【ガチャを引く】



    ヘ       ヘ

   | \    / |

   |  \  /  |

   人   \/   /

     \_ 人 _/

     <_/\_>


\!獲得!/


・SSR桃太郎

・SR犬

・SR犬(SR犬のレベル上限が5上がりました)

・R犬

・R猿

・R猿(R猿のレベル上限が5上がりました)

・C雉

・SR日本刀

・きびの粉

・きびの粉



「このようにしてガチャではキャラクターや装備品、アイテムを手に入れる事が出来るぞ!被ってしまったキャラクターと装備は自動でそれらのレベル上限を上げてくれる」


  ▶いらないキャラクターや装備はどうすれば良い?

   説明は十分だ



「装備ならIキーから、キャラクターならTabキーから【素材に変換】ボタンを押すことで素材に変換出来るぞ。ただし一度素材に変換すると二度と戻せないので注意が必要じゃ」


   いらないキャラクターや装備はどうすれば良い?

  ▶説明は十分だ



「よし、これで戦力は十分じゃろう。早速パーティーを組んでみよう。Tabキーを押してキャラクターメニューを開くのじゃ」



●キャラクター一覧┃パーティー┃サポート


お婆さんLv1[操作キャラクター]

お爺さんLv1

SSR桃太郎Lv1

SR犬Lv1

R犬Lv1

R猿Lv1

C雉Lv1


【お爺さん:パーティーメニューを選択するのじゃ】



キャラクター一覧┃●パーティー┃サポート


▶パーティー編制

 テンプレート呼び出し

 テンプレート編集


【お爺さん:パーティー編制から手持ちのキャラクターを4人選び、パーティーを編制するのじゃ。それぞれのキャラクターに得意攻撃・苦手攻撃があるので十分注意して編制するのじゃぞ。ちなみに同じ名前のキャラクターはレア度が違っても同じパーティーに編制出来んから注意じゃ。最初のうちはおまかせ編制でも大丈夫じゃ】



キャラクター一覧┃●パーティー┃サポート


 パーティー編制

   自分で編制

  ▶おまかせ編制


・お婆さんLv1[操作キャラクター]

・SSR桃太郎Lv1

・SR犬Lv1

・R猿Lv1


【お爺さん:良し。あとはフレンドからサポートキャラクターを借りる事も出来るが、今回は飛ばそう。フレンドが出来たら使ってみると良いぞ】



……通常画面に戻ると、桃太郎、犬、猿がマップに現れていた。


「操作キャラクター以外はコンパニオンとして自動で操作キャラクターに付き従い、戦闘を行う。コンパニオンの戦術や武器を変えたい時はキャラクター一覧から変更するのじゃぞ」


周囲を歩いてみると、コンパニオン達がぞろぞろと後についてくる。


「さて、これで戦闘準備は完了じゃ!わしらの村を取り戻しに行こう!」


  ▶わかった(戦闘)

   ちょっと待ってくれ



「よし、行くぞ!」


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アクションRPG桃太郎 しげ・フォン・ニーダーサイタマ @fjam

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