第33話 旅の目的
黙示録の四騎士をすべて倒して、四つのメダルを集める。
そうすると陽美がいる
陽美の動画から読み取るとそのような条件だと推測される。
しかも陽美は僕にこの七つのギフトの能力を授けたばかりにその楽園という世界の探索を命じられたのだ。
僕が死なないために陽美はいわば島流しのような目にあっているといいうのだ。
それは許せないな。
僕の大事な幼馴染みにそんな目にあわせるなんて。
そしてそれはあの十二使徒とかいう連中が行っているということだ。
あの教室で出会った二人もそのメンバーと言っていた。
あいつらが陽美を異世界に追放したということか。
思考は堂々巡りになり、答えはでない。
相談相手が必要だ。
こういう不可思議なことは小説家である父さんが詳しい。
父さん、母さんに会いたい。
「とりあえず、外に出ましょうよ。そのなんとかの四騎士ってのを倒さなくてはいけないんでしょう」
とQは言った。
「そうだよ。うん、そうだな」
僕は答える。
そうだな、ここでうじうじ考えていてもななにも解決しない。
「じゃあさ、ここにいたって仕方がないじゃない」
そう言い、Qは僕の背中をポンと叩いた。
「たしかにそうだな。Qの言う通りだ。ここは一応安全地帯だけど、いつまでもここにいても仕方がないしね。外に出よう、何が待ち受けているかわからないけど、そうしないと何も解決しないしね」
僕は言った。
「じゃあさ、私もあんたの幼馴染みを探すのを手伝うよ」
Qが手をさしのべる。
僕はそのQの手を握った。
「Q、いいのかい。これから先は何が待ち受けているかわからないよ」
僕はQに問う。
「いいってことよ。なんせ私はサキュバスであんたの奴隷だからね。これからもよろしくね
ふふっと妖艶な笑みを浮かべてQは言った。
僕たちはあらためて外に出る準備をすることにした。
ボストンバッグとリュックに食料と水、医薬品を詰め込んだ。
この家にはかなりの災害用の食糧や医薬品が備蓄されていた。
陽美のお母さんに感謝しなくてはいけないな。
もしかして陽美のお母さんはこのような事態になることを予測していたのだろうか。
それは答えのでない疑問だ。
僕は新しくスポーツウエアを失敬することにした。
僕は他に使えそうなものがないか探していると、陽美のデスクの引き出しから網の袋に入ったビー玉をみつけた。
まだこんなものを持っていたのか。
それは懐かしい記憶だった。
小学生のころ、露店で陽美に買ってあげたものだ。
大事にとっておいてくれたんだ。
なんの役にたつかわからないが、僕はビー玉を持っていくことにした。
「用意できた?」
Qが僕に声をかける。
Qも着替えが終わったようだ。
前の制服は羽を生やすのに破れてしまったからね。
羽は使わないときは背中の内にうもれているようだ。
Qは赤いTシャツを着ていた。
下はデニムのホットパンツ。
全部がピチピチではちきれそうだ。
かなりエッチでセクシーだ。
たしか陽美の私服だったはずだ。
手には金属バッドが握られていた。
どうやら彼女は武器に使うようだ。
その立ち姿はアメコミのハーレクインを連想させた。
ひょっとしてQはアメコミも好きなのだろうか。
「この服、着心地はいいんだけど胸が苦しいわ」
Qが襟元をのばしながら、言った。
たしかにその巨乳をつつむ布がはちきれそうだ。
「何よ、この牛乳娘!!」
左手の月読姫が怒りだして、むんずとQの特大巨乳を鷲掴みにした。
「いやああんっっ」
左の乳房を強く捕まれたQはへなへなとしゃがみこんだ。
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