第14話 彼女は秘密を持っている。
ゾンビが着ていたぼろぼろの衣服で手についた彼らの体液をぬぐうと震えている夢野久美の目を見た。
それにしてもよく震える娘だな。
確かにゾンビが徘徊する世界になって恐ろしいのはわかるが、そんなに怖がってばかりでよく生き残れたものだ。
「まあ、そう怖がらないで、牛乳娘」
と僕のかわり左手の月読姫は言った。
「え、その手のひらの顔みたいのしゃべっているんだけど……」
僕の手のひらを指差し、わなわなと震えながら夢野久美は言った。
たしかに月読姫の言う通り、牛乳娘とはいいえて妙だった。
夢野久美が震える度にそのボリュームたっぷりのおっぱいがぷるぷると震えていて、ちょっと面白かった。
「私は月彦に寄生する
そういうと月読姫を宿した左手は勝手に動き出して、夢野久美のロケットのように突き出た巨乳をむんずと掴んだ。
なおも左手は勝手に動きだし、さわさわと巨乳をもみだした。
「ちょ、ちょっとあんたなにするのよ!!」
必死に体をひきはがそうと夢野久美は動くが、僕の左手は吸盤を持つ蛸のようにぴったりとくっついて離れない。
「は、は、離しなさいよ」
夢野久美は顔を真っ赤にして、怒り心頭叫んでいる。
言い訳だけど、この行動は僕の意思ではないいのです。
たしかに巨乳は大好きだけど、さすがに出会ったばかりの女の子のおっぱいを勝手に揉んだりはしない。
そんなのは犯罪者だ。
左手は僕の意思とは勝手に動いている。
だが、感覚は共有している。
手の隙間からもれる肉の柔らかさはそれは極上のものだった。
うん、女の子のおっぱいはこんなに気持ちのいいものなのか。
これは癖になりそうだ。
あれ、様子がおかしいぞ。
月読姫が支配する左手が夢野久美のボリュームいっぱいのおっぱいを時には撫で、時には揉みしだいていると夢野久美は瞳をうるませ、はあはあと荒い吐息をもらすようになった。
「ああっああっああっん」
それは完全な喘ぎ声だった。
へなへなと地面に座る。
この子、感じてるわね。
これは面白いわ。
どうやらこの牛乳娘、
触ってみて確信したわ。
それにね、この牛乳娘、隠し事があるみたいね。
そんなにその隠し事な長くは持たないと思うけど、そうなった時は月彦の力が必要ね。
まあ、その時になって決めるのは牛乳娘の心次第だけどね。
月読姫は左手の中でぶつぶつと何かいっている。
そうね、月彦試しに生き残りたかったら言うことをきけってこの牛乳娘に言ってみて。
と月読姫は言った。
え、どうして。
この言葉の真意がまったくわからない。
それはね、また後でわかると思うけどこの牛乳娘が抱えている秘密に理由があるの。
これからね、月彦は強敵と戦わないといけなくなるの。
その時に絶対に裏切らない味方が必要なのね。
彼女はきっといい仲魔になると思うわ。
うん、わかったよ。
言葉の意味は良くわからなかったが、その月読姫の言葉に従うことにした。
この先、何が待ち受けているか皆目見当がつかない。
味方を増やすのはきっと得策のはずだ。
それにこんなかわいい巨乳の女の子を味方にできるならいいじゃないか。
でも陽美にはかなわないけどね。
そりゃあ、そうよ。
月読姫は一人言う。
「あ、あんあんっ、ダメ!!いっちゃういっちゃう!!」
もうそれは狂声ともいえた。
すごい、おっぱいを揉んだだけでエクスタシーを感じている。
夢野久美は悶え、苦しんでいる。
「こんなこと言いたくないけど、夢野久美、君は生き残りたければ僕の言うことを聞いてくれるかな」
僕は言った。
「僕は君の秘密を知っているんだ。だからお願いだよ、僕の能力のことは秘密にしといてくれないかな」
と付け足した。
本当はよく知らないが、月読姫はなにか気づいているようだ。
僕はかまをかけることにした。
これから出会うであろう夢野久美の仲間たちにはこの能力のことはだまっていてもらおう。
いらぬ詮索はされたくないからね。
「わ、わかったわよ。だからもう許してよ……」
僕が手をおっぱいから離すと、目に浮かぶ涙を夢野久美は手でぬぐった。
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