第3話 第一回接種

四月上旬某日

新型コロナワクチン接種の日。

普段通りに起き、降圧剤(アムロジン)を飲む。

朝食時に血圧を測る。若干高めだが大丈夫の域。

出勤30分前に熱を測る。平熱である。

発熱、のどの痛み、咳、胸苦しさ、めまい下痢嘔吐など無し。

睡眠充分。さあ出勤。

駅までママチャリ。電車を乗り継いで職場最寄り駅まで。


駅前や街には若い人たちが多い。

マスクはしっかりしているようだが、呼吸のしやすさ重視のウレタンや布製も目立つ。

気持ちはわかるし暑苦しい、口や鼻にへばりつく感覚が嫌なのもわかる。

自分もそうだから。でも感染拡大中は不織布マスクにしてほしいの気持ち。

サージカルの息吸う度に張り付くのが不快な時は、ユ〇チャームの『超立体』がお勧め。フィルターもしっかりしてるし。


脱線しました。


勤務先の病院、職員出入り口から入る。

二重扉の初めのドアを開けたところに非接触型体温計があり、保安職員監視の下で検温。クリアして手指消毒の後、第二のドアを開けて入る。

導線上での外来患者との接触は無し。

着替えて医療者用マスク、フェイスガードを装着。暑いし息苦しいけど仕方ないのだ。防護のためである。


入院棟へ向かう。

午前のスタッフと引き継ぎ、ワクチン接種のため中途で抜ける際のやり取り、その他情報交換をして勤務。

ナースも技師さんも交代でワクチン接種に行くため、いつもより早めの行動が求められる感じ。

ワクチン接種の時間になり、周囲に告げて接種会場へ向かう。


会場は別棟。

エスカレーターを降り自動ドアを入るとすぐに受け付け。

氏名と所属、アセトアミノフェン希望の有無を確認される。

続けて個室で問診。

ワクチン接種の最終意思確認。

問診票に、ドクターによる接種可能の捺印。

この辺は通常の予防接種と変わらない。


問診室を出て導線に従い移動。

『新型コロナワクチン接種記録書』(RECORD OF VACCINATION FOR COVID-19)を受け取る。

ワクチンを接種した証となる紙で、第一回、第二回の接種年月日、接種会場が記載(会場によってスタンプやシール) 、ワクチンの素性シールが貼られている。

メーカー、製造番号(ロット)、コミナティ筋注であること、最終有効年月日が印刷されているシールである。

ここに(注射後~二回目接種の間でいいから)氏名、住所、生年月日を書いておくのだ。

これはぜーーーーーったいに紛失してはならない大事な証明書なので、皆さん大事にしてください。

必要事項記入のうえ、二回目用の予診票と共に持参しなければなりません。

そして接種後も保存しておかなくてはなりません。


流れるような導線で注射の席につく。

すぐに袖をまくり上げ、アルコール消毒、肩先下3~4センチの所に注射。

通常のインフルエンザワクチンより液量が少ないので注射器は細く、針も細い印象。

(専門的な事は分かりませんが)

痛みほとんどなし。

刺してるな、入れてるな、もう終わり? と言う感じであっという間に終了。

注射後の保護パッチを貼ってもらい、移動。

接種席脇にズラーっと並べてあるソファで、ソーシャルディスタンスをとりつつ20分間、アナフィラキシーショックの有無や副反応の様子見のため休憩。

(気分が悪くなった方用に、ベッド室もありました)


どうしても職場に復帰しなければならない人には、少しでもおかしいと思ったらすぐに上長に報告してこちらに戻るように、との連絡あり。


様子見待機スペースのテレビを眺めつつ20分経過したので、自分の座った面と手すりをアルコールスプレーと使い捨てのウエスで拭いて退席。

仕事に戻る。


痛み、腫れともほとんどなし。発熱や火照り、その他副反応と言われる症状はなし。

定時まで仕事(力仕事もあり)をして、電車を乗り継ぎ帰宅。

帰宅後も普通に過ごす。

家族も興味津々で(いの一番に受けられたので) 私を観察していたよう。

風呂にも普通に入り(長湯はしない)何事もなく就寝。


通常のインフルエンザの予防接種よりずーっと楽だった。


ただし、いつも筋肉注射の後は痛むのよと言っていたナースさんは、やはり同様に痛いわーと言っていたから、個人差が大きいように感じる。

(とはいえ、そのナースさんも様子見の後普通に働いていました)


以上、第一回接種の当日。


繰り返しますが『新型コロナワクチン接種記録書』はくれぐれも紛失しないでください。

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