第14話 ニュースになりました。
「ゴブリンも倒した際に消滅するし、魔石も落とすんだな。それと耳…?」
瞬間移動でその場を離れた信之は、ゴブリンについて思い返していた。
経験値の間にて存在したモンスターは、倒した際の消滅については一緒なのだが、ドロップアイテムは現金だったのだ。
それに対して、現実で現れたゴブリンはドロップアイテムが魔石と耳だった。
(久々に鑑定してみるか。)
ーーーーー
(名)
ゴブリンの魔石
(概要)
その名の通りゴブリンの魔石。魔石は、魔石を通じてあらゆる資源として利用が可能。魔石のランクが高い程、高出力・持続力を発揮することが出来る。当該魔石のランクはE。
ーーーーー
「なるほど。漠然とはしているけれど資源として使えるのか。であれば集めておいても損は無さそうだ。次は…耳だな。」
ーーーーー
(名)
ゴブリンの耳
(概要)
ゴブリンを討伐した討伐証拠。
実は、本物の耳では無いためばっちくない。
ーーーーー
「なんだそれ…。本物の耳じゃないなら偽造とか可能なんじゃないの?…いや、鑑定使ったらバレるから偽装は出来ないか。討伐証拠は、何のために有るのだろうか。強いモンスターを倒した際に自分が凄いことを自慢するためのものか?ラノベみたいにギルドがあれば、証拠渡して対価を得るとかなんだろうけど。」
この場で耳のことを考えても埒があかないので、考えることをやめ、買い物を再開することにした。勿論、魔装は解除した。
次の日、信之は困惑していた。
「イリスさんは、○○商店街で醜悪なモンスターに襲われていたところ、何者かに助けられました。一般人が動画を撮っており、今回その動画を取得致しました。こちらです。」
ピエロがイリスを助けたところや、ゴブリンを倒したところが映し出されている。
「うわー。ニュースになってるし、動画にもされてるし…。これは魔装のおかげで顔バレしなかったと言うべきか、魔装のせいで騒ぎが大きくなったと言うべきか…。」
と、動画を見ながら信之は呟く。
「兎も角、イリスさんが無事で良かったですね。しかし、ピエロの格好をした人は不味いですね。助けたとはいえ銃刀法違反に引っかかってくるのではないでしょうか。」
ニュースのコメンテーターは顎の髭を擦りながら、懸念している。
「確かにそうですね…。警察もピエロの格好をした人物については現在捜索中との事で、付近の監視カメラを確認し…」
どうやら警察はピエロ(信之)を探しているようだ。
「うーん。あまり目立つ行動は避けた方が良いのかな?でも、流石に目の前で人が殺されそうな事があったら助けに入りたくなるよな…。」
バレるというリスクは当然回避したいが、目の前で事が起きているのに、それを無視して人が殺されるところをただ見ているだけの人間にはなりたくない信之は、目に見える人は救出する事に決めた。
「それにしても、イリスちゃん…綺麗だったな…。」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます