第36話

俺たちは墓を後にして


天野家に戻った。


戻ると俺は着信があることに気づいた。


「すいません。着信が」と俺は天野父から離れよとしたら


「春香からか?」


「いえ、違います」


「何だ。もう一人のガキの方か。」と興味なさそうに席についた


「離れますね」


「ああ」と短い返事を聞き電話する


プルル プルル

『もしもし翔大丈夫なの!!』心配そうに叫ぶ恵


『ああ。何とかな』


『何とかって。無事なの?』


『そんなに心配しなくても大丈夫だ。』


『で、どうなの春香のお父さんは』


『何とか話は聞いてくれるまでは大丈夫だと思うぞ。』


『そうなの?今日の様子だと話も聞いてくれなそうだけど』


『まあそこは何とかしたと思う』


『なんか曖昧ね』


『まぁそこはまだわからん』


『ふぅん。まあいいけど大丈夫なのね』


『まぁ明日来ればわかるさ』


『それじゃあ明日行っても大丈夫そう?』


『そこは大丈夫だ話はできるぐらい冷静だからな』


『そうなのね。んじゃあ。明日向かうわね』


『おう。じゃあな』


『じゃあ。っと春香もいるけどういるけど変わった方がいいの?』


『明日来るし変わらなくても大丈夫だ』


『そう。んじゃあ切るわね』


『おう。んじゃあな〜』


電話を切って三〇十秒ぐらいでまた掛かってきた。

今度は知らない番号だ。


『はい。もしもし』


『もしもし狩野くん?』

どうやら天野のようだ


『どうしたなんかあったか?』


『いや少しお話ししたくて』と天野が言った


なんか可愛いな。


『お父さん暴れてない?狩野くん大丈夫?』


『大丈夫だ。暴れてないし。怪我もしてない』


『そうなんだ。お父さん落ち着いてる』


『まぁ今は落ち着いてるな』


『そうなんだ。私が話しても聞いてくれないからダメだな私は』


『ダメなんてことはないだろ』


『ダメだよ〜私がだめで狩野くんの時は大丈夫何だもん』

沈んだようにいう天野。


『俺が思うにな天野』


『え、うん』


『親子だから余計に意固地になったりそれにー』


『それに?』


『つまずいたり起き上がれなかったりするんじゃないか』


『・・・ぷはははは』

突然笑い出す天野


『ど、どうしたんだ天野?』


『はははいや、オジサンクサイよ。』


『ぐは。それはないだろ天野〜』


『でもー』


『でも?』


『元気出たありがとう』という天野。


『そうかそれは良かったんじゃあな〜』


『バイバイありがとうね。また明日』


着信を切った。


俺は天野の父親のところに戻った。


「電話は終わったのか?」と聞かれた。


「はい」


「「・・・」」沈黙が続く


「お酒飲みますか?」


「ああ。そうだな」


「注ぎますよ」


「悪いな」


俺はお酒を注いだ。


1時間後


俺たちは焼肉を食っていた。


「うまい!」と言いながら飯を駆け込む


「何で人の家でお前は焼肉が出来んだよ」


「そりゃあ食いたいからです」


「でもよ。初めて来るうちでしかも肉代も要求しやがって」


「いいでしょ。今回のレースで大勝ちしたんだから」


「お前なんかに教えなきゃ良かった。」


「嫌なら食べなきゃいいじゃないいですか」


「お前が言うな!お前が!」


何でこんな流れになったかというとこのオヤジが競馬に大勝ちしたことを自慢するから俺が肉を食いたいと言ったからである。


「でもお前詐欺師みたいな奴だな競馬の大勝ちの話したと思ったら肉に食わせる流れに乗せるのがうまい。ごくごくうまい!」


「そうですか。そんなことないと思いますけど。あ!高い肉ばかり食べないでくださいよ!酒飲んでんですから安い肉でいいでしょう!」


「ふざけんな!買ったの俺だぞ!」


「仕方ないですね。ほら」


「と言いながら安い肉ばかり乗せるな!」


とガヤガヤやりながら夜を迎えた。

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