第30話
次の日、俺は天野の家に行ってみることにした。
天野の家に行く途中で、着信がきた。
『ん?恵からだもしもーし何かあったのか?』
『もしもしあんた今からどこ?』
『天野の家に向かってるけど、どうかしたのか?』
『春香がねやっぱりお父さんと話したいんだって。私たちも行きたいけど大丈夫?』
『大丈夫も何も俺が決めることじゃないだろ。天野は大丈夫なのか?』
『多分大丈夫ねえ。あたしのうちで決めない?行くか行かないか?』
『いいぞ。まぁ親子で話したほうがいいかもな』
『んじゃあ恵の家に行くわ〜』
『そうして頂戴。』
『じゃあ切るぞ』
プツン
「さて行くか」
移動中
恵のうちについたなピンポーン押すか
ピンポーン
『はーいどなたですか?』
「すいません狩野です」
『お兄ちゃんですか。今開けますね』
「はいはいどうぞ〜」
「仁美ちゃんすまないけどもう一度お兄ちゃんって言って!」
「へ?翔お兄ちゃん?」
俺はこんな妹が欲しかった!妹最高!!
ドスっ
「ハブシ!!」
「妹に何やらせてんのよ!!ばか!!」
ばかなことをやっていたら恵に殴られた。
「すまん。条件反射でつい。」
「なお悪いわ!!」
「お兄ちゃんちょっと私も少し気持ち悪いと思うよ」
「ガーン。そんな馬鹿な!!嘘だ!!」
「めちゃくちゃ必死!!何でそんな必死なのよ!」
「そこに理想があるから!キモいと思われてもいい!でもできるならキモいと思わないで!」俺は必死だった。
「「うーわ」」
「こほんまぁあれだ。仁美ちゃんお願いがあるんだけどいい?」
「な、何ですか?」と少し怪訝そうな顔で言った。
「お兄ちゃん大好きっていたたた!」最後まで言わないで恵に耳を引っ張られる。
「い・い・か・げ・ん・に・し・な・さ・い!!早くきなさい!」
恵の部屋前
「あんたほんと一周回ってばかになった?」
「いやーそれほどでも。まぁ人生正直にはなったかな。」俺は照れ臭そうに言った。
「いやいや!褒めてないから!」
「え。いや今のは褒めてるだろ」
「褒めてないし。もういい加減春香のところに行くわよ!全く!」
「はいよ。」
俺たちは部屋に入る。
ふう。なんてお約束が通じないんだ。
残念ながら天野は服を着ている。残念ながら。
「遅かったね二人とも〜何で狩野くん残念そうなの?」
「いや何でもない(´・ω・`)」
「欲望が滲み出てるわね」と恵に指摘される
「???」
こうして俺たちは天野家に向かう。
「二人ともありがとね」と天野が突然お礼を言い出した。
「何言ってんだ。前にも言ったが気にするな」
「そうよ。私たちがしたいからするのよ」
「でも、ありがとね」
「ありがとねは早いだろ。まだ解決してないんだから」
「そうね。翔の言う通り。」
「でも、お礼を言いたくてもし解決できなくても私二人のしてくれたこと忘れないから」
「そんなこと言うな。解決してみせる!」
「そうよ!私たちに任せなさい!!」
こうして俺たちは友好を深めた。
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