第26話

「二人とも何してんの?」と天野が立っていた。


そこには怒ってる天野がいた


「何で!狩野くんと恵が私の家にいるの!」と叫ぶ天野


「それは春香がしんぱいで!」と恵が言った


「勝手なことしないで!私がいつこんなこと頼んだの?」狂乱しながら言った


そして続けてこう言った


「みんな大嫌い!何もかも大嫌い!」と走り去ってしまった天野


「おい!天野!」と俺が叫んだ


「どうしよう私」という恵。


「勝手にしろ!!」と言う天野の父親が家の中に入ってしまった。


「おい!恵追いかけるぞ!惚けるな!」


「わ、わかっているわよ!」


俺たちは急いで追いかけた。


は、早い。二人とも足早!


何で俺より恵の方が早いんだよ。そんなに高一の時は鈍ってたか俺?


やっと二人に追いついた。


「何で余計なことするの!」と天野が言っていた。


「友達なんだからいいでしょ。余計なお世話でもするわよ」と恵が言い返した。


「まぁ二人とも落ち着け!」と俺は言った。


「「うるさい」」


「はい」


もう女子怖い


「何でもないって言ったじゃん何で余計なことするの!」と叫ぶ天野


「親友が困ってるのに!助けなかったら一生後悔することにじゃないそんなこと

になるぐらいなら嫌われて助けた方がマシよ!」と恵が言った。


か、かっこいい


「な、何よ親友なんてー」


「そこまでだ天野。そこからは死ぬまで後悔するぞ。お前が言いたいことはそんなことか?」天野の言葉を止めて言った。


「な、何でそんなに私のために一生懸命になってくれるの?」少しずつ泣き出してしまう天野。


「そんなの親友なんだから当然でしょ!」と恵が言う。


「何でそんなに優しいの?」ポロポロ我慢できずに泣いてしまう。


「あんただからそうするのよ」と顔を赤らめながら言った恵。


「ちょっとくさいよそのセリフ」と笑う天野。


「ちょっと!人がせっかくいいこと言ったんだからそれはないでしょ!」


「でも、悪くないよ。ぶえええん」と泣き出してしまう天野。


「ちょっとそんな泣くことないでしょ。ぐすん」なぜか恵まで泣きだしてしまう。


まあそんな時もあるかー青春だね〜


二人が泣き止むのをしばらく待った俺。


泣き止んだあと天野は


「あのね私小学生の時にお母さんなくなったんだー」と語りだす。


「最初はねお父さんもあんな感じじゃなかったんだよねーお酒もねあまり飲まない人でねー優しくて自慢のお父さんだったんだー」


「いつ頃変わったんだ」と俺は聞く


「お母さん亡くなってしばらくしてからかなー会社が倒産しちゃってそこからがお酒に頼るようになったの」


酒を頼りたくもなるかそんな状態だと


「そこからどうにか仕事を見つけたんだけどなかなかうまく行かなくてねー」


「今は仕事してるの?」と言う恵。


「いや、やめちゃって家にいる。お父さんもねお酒が切れると優しいんだよでもねいつも私に謝るのごめんなって」


「暴力はいつからなの?」恵は聞く


「私の暴力はこれが初めてだけど家で暴れ出すことが多くて」


「本当に大変だったな。」


「本当だよ〜お母さんが死んじゃうわ〜お父さんが仕事失うわで〜もう神様はいないんじゃないかっておもちゃった」沈んだように言った天野。


「そんな落ち込むんじゃないわよ!私たちが何とかするわよ」


おいおいそんな安請け合いして大丈夫なのかよ


「ふふ大丈夫?そんな安請け合いして」


「大丈夫でしょ?翔?」


「多分な」


「多分じゃだめ!絶対!」


「わかったよ」


「二人とも無理なら見捨てても大丈夫だからね」


「そんな寂しいこと言うな。何とか頑張って解決できるようにする」


「そうよ!翔の言う通り」


「ふふ。ありがとね二人とも」


俺たちは解決に向けて動くことにした。

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