第19話

バイトが終わり俺は家に帰ってきた。


「ええ!本当にバイトしてきたの?ギャグかと思った!」と弟から言われた。


殴るぞ


「はええ!あんた本当にバイトしてきたの?ギャグかと思ったわ!」と母に言われた。


もう泣くぞ


次の日


「よう、翔昨日でバイトクビになったか?」と笑顔で言われたので


「お前の首へし折ってやろうか」ボキボキ


「まぁまぁ」と宥める恭一


「おーい。恵ー!元樹が一発殴ってくれ!お前の一発が忘れられない!ってよ!」


ざわ ざわ ざわ ざわ


「お前!ふざけんな!俺に変なキャラ付けすんな」と慌てだす元樹


「んー!なにそれだけじゃ足りないって!」


ざわ ざわ ざわ ざわ


「テメーふざけんな!」


「ふん。俺をからかった報いだ。そう倍返しだ!」


「意味わかんねーよ!」


「何ばかやってんのよ朝から」


「いやな。元樹がお前の一撃が忘れなくてもう一度殴って欲しいそうだ。」


「キモ」と引いてる


「ビビってんのか元樹〜」と俺は煽り始める


「はぁ?俺が?誰に?こんな軟弱女にビビビっかよ!」


お前声が震えてるからなだがこれでキャストは揃った。


「ほほう」まるで王者の貫禄だな


「えー解説の恭一さん今回は耐えられると思いますかね」


「んー厳しいんじゃないでしょか」


「あーと元樹選手後ろに下がってしまう!これは元樹選手が不利だとみていいんですかね解説の恭一さん」


「圧倒的不利です。勝てる見込みゼロですね」


「言い残すことはあるかしら」ボキボキ


なんかボスキャラみたいだな


「は。て、テメーの一撃なんか俺の筋肉で弾いてやるぜ」と震えながら言う元樹に対して


「遺言はそれだけ?」と恵は言う


「ふ、こいや!!!ゴリラ女!」


「ふん!」ドン


『う』


「何だ動かないぞ」「どうなったんだ?」とクラスメイトが言う


俺は元樹に近づき


「気絶してるね」


「漢立ちならぬ元樹立ちだな。そういえば何でこんなことになったんだっけ?」


「それはひどくない」と恭一が苦笑しながら言った。


(はて?何だったかな?)


「あんたのバイトについてよ」


「ああ〜そういえばそうだったな」


(聞いていたんだ!)と恭一は思った


「あんたそういえばあんたバイトどうだったの?」と恵が聞いてきた


「どうと言われてもなー普通にやってたと思うぞ」


「何よ。普通ってもっと他にないわけ?」


「他にそれ以上はーあ!天野と同じバイト先になったぞ。」


「へ、へぇー春香ってバイトしてたんだ」


「え、知らなかったのか?」


「うん」


「「・・・・・」」気まずい


「え。おはよー何の話してるの?」と天野がきた


「いや、昨日バイト先が天野と一緒になったことを話していたんだ」


「ああ!びっくりだよねー」と天野が言った


「春香いつからバイト始めたの?」と恵が聞いた


「んー2週間だよー恵には言わなかった?」


「聞いてない」と少し拗ねたように言う


「このように聞いてないから拗ねてんだよ」


「拗ねてないわよ!」


「ええー拗ねてるーてい」


「え!なに春香?」


「恵が拗ねないように慰めてやる」と言いながら抱きついた


(微笑ましい)


「ほれほれここがいいのか」


「あ、あん。ちょそこは!」


だんだん雲行きが怪しくなってきた


「というか恵ー胸また大きくなった?」


「ちょ、いい加減にしなさい!」


「一言いいか。」


「はあ!何よ」


「ごちそうさまです」


シュ!

「喰らうか!A◯フィールド」


俺は元樹を盾にした


「グベラ!」


「ちょ!卑怯よ!」


「卑怯ではない。あるものを使って何が悪い!」


「まあまあ二人とも」と春香が宥めた


「ちょっとは元樹も気にしてあげなよ」と恭一が言った。


と茶番が終わったところで


「春香とこいつはバイト先同じなんでしょどうなの働きぶりは」と恵は聞いた


「んー普通に働いていたよー」


「本当に?」心底疑問そうに


「本当だよー」


「失礼だな。みんなして!」


「みんな?」


説明する


「あはははははは」腹を抱えて笑う恵


「笑ちゃ失礼だよぷ」と笑いを堪える天野


「失礼な奴らだな」


と不満をこぼしながら今日が始まった。

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