第17話

ある日、俺は昼休みバイトの履歴書を書いていた。


「翔がバイトねー」と恭一が言った。


「何だよ」とぶっきらぼうにいう


「似合わねー」と元樹がいう


「何だよ似合わないって」


「だっていつもだらけたりしてるイメージだもん」


「そうだな!それにすぐ投げ出しそうだな」


ひどい言われようだ


「すぐに投げ出す訳ないだろお金もらうんだぞ」


「「」」


「何だよ」


「言葉が出ないなんてこのことだね」


「そうだな」


「失礼な奴らだ」昔の俺はそんな酷かったか?


「んーどんなこと書こうか」


「適当でいいんじゃないー学生だし」と恭一に言われたので


お金が欲しいからと履歴書の理由に書いた


「超球すぎだろお前」


「さすが翔だね」


「何だよ」


「これで受かると思うか?」は元樹と聞く


「うん」


「さすが翔。そこに痺れる。憧れる!」


「だろ」自信満々いう俺。


放課後


「では、面接に行ってくる」と自身満足行った。


俺が行った後


「どう思う」と聞いてくる元樹


「何が」恭一言った


「受かると思うか?」


「大丈夫なんじゃないの」


「んじゃあ賭けをしないか?」


「えーまあいいけど。何をかけるの?」


「明日の飲み物代でいいんじゃないか?」


「そうだね。僕は落ちる方で」


「あ!ズリーぞ俺も落ちる方」


「これじゃ賭け成立しないじゃん」


「もう少し人が欲しいな」


「お!相川!賭けをしないか」


「はぁ?何でよ?」


「賭けが成立しないんだよ」


「何の賭けなの?」と天野も入ってきた


「「翔のバイトが受かるかどうか」」


「趣味ワル!」と恵が言った


「で二人はどちらにかけたもよ」


「「落ちる」」


「あんたたち本当に友達?」と疑問の目を向ける恵


「いや、長年友達だからこそ落ちると思ってんだよ」元樹が言った


うんうんと頷く恭一


「んじゃああたし翔が受かる方にかけるわ」


「私も〜」


「マジかよ。お前らギャンブラーだな」と元樹がいう


「飲み物はいただいたね」


次の日


「おはよー何だよ人も顔みてニヤニヤして」


「いやいやバイトの面接どうだったんだ?」


「いや。その場で決まったぞ」


「何だと。嘘だろ。」


こいつなんでこんなに驚いてんだ


「どんなバイトにしたの?」と聞いてくる恭一


「スーパーのバイトだが」


「ちゃんとしたバイトなんだね」


(ちゃんとしてないバイトなんてできないだろ)


「ああ〜こりゃハズレだな」


「そうだねぇー」


「何だよハズレって?」と俺は疑問をぶつける


「よーし今日の授業はとー」と逃げようとした元樹


「えーとね。翔がバイト受かるかどうか賭けをしたんだよ」


「そんなことをしてたのか」


「それで元樹は外したと」


「いや僕と元樹がね」


「はあ?二人で賭けしたんじゃないのか?」


「いや、相川さんと天野さんが翔の受かる方にかけたんだよ」


「何?」


「そう言うこと」と後ろから声がする


「私、苺牛乳」


「そう言うことだね。私、紅茶」


「ほほう俺の友達はなるほどなるほど」


「何だよ」


「ジー俺もなんだかカフェオレが飲みたくなったなー」


「そうなんですか」とめぐらしく敬語になる元樹


「ジーお!れ!も!何だかー」


「わーたよ!買えばいいんだろ買えば」


「それじゃ買ってくるよ」と恭一は言った


「よかった。というか二人は俺が受かると思ったんだな」


「そうね。何というか女の勘ね。」と恵が言い


「そうだね」天野さんも同調する


女の勘恐るべし

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る