第15話

「そういえばいつからあんたたちと巡るなんて言った?」と恵が言った。


「まぁまぁいいじゃいない」と天野さんがなだめるように言った。


「そんなだからボッチ化すんだぞ」


「ボッチじゃない!ちゃんと春香がいるわよ」


「ふふ、そうだね。だけど私以外にも友達作らないとね」


「うぐ」


俺はそっと手を置き。


(大丈夫だ俺は二十年ぼっちだったから)


(何のフォローにもなってない)


「驚いた本当に恵と仲がいいんだね」


「幼馴染だからな」


ニマニマ


「何だよ三人とも」


「いや一時は疎遠になったみたいだけど安心したよ」という恭一


「そうだな。安心。安心」


(この三人の反応はどういうことだ恵?)


(あんたとは中学二年ぐらいから話してないから春香も心配してたのよ)


(そういうことか)


(そうよ)


「そういえばどの部活から回る?」と恭一が言った


「柔道部がいい。いや柔道部から回ろう」


「よさこい部とか幽霊部活の科学部なんかがおすすめだぞ」無視して違うところに行こうとする俺


「だから柔道部」


「何よ幽霊部活って」


「行っても行かなくてもいい部活」


「だから柔道部」


「半帰宅部じゃないの」


『だ!か!ら!柔道』


「「うるさい」」と俺と恵に言われる元樹


「いいだろ!来てくれよ柔道部」と必死にいう元樹


「ねぇ流石に行ってあげようよ翔」と恭一が言った


「そうだね。流石に可哀想だし」と苦笑しながら天野さんが言った。


「二人がそう言うなら仕方ない」


「そうね。全然興味ないけど仕方ないわね」


「お前らなー」


そして柔道部についた


「お前ら先入れよ」


「何でもだよ」


「いいから」


怪しい


「いいから入ってさっさと出ましょう」と恵に言われ入った。


「こんばんは部活見学に来ましたー」


「ウェルカム!柔道部にようこそ!でかしたな元樹」


計りやがったな


「押忍!しっかり連れてきました!」


「「「「「帰らせてもらいます」」」」


「逃がさないぞ」


「そこを退くんだ元樹」と俺が優しくいう


「それは聞けない話だふふふふお願いします俺と一緒に見学だけでもしてください!」


それは見事な土下座である。漢だな。


「だが断る」


「何でだよ!!」


「興味がないから」


「見学したら興味持つかもしれないだろ!何でそんなに嫌がるんだよ!」


「そうだぞ元樹の友人よ。いいだろ見学ぐらい」先輩が詰め寄る


「う、だって何でそんなに詰め寄るんだよ入る気はないぞ」


「気が変わるかもしれないだろ!」


「変わらない」


「何で」


「モテなそうだから」


「「「「「「」」」」」」


「お、おま言っていいことと悪いことがあるだろ!」


「す、すまん。つい本音が。でもみんなそう思うだろ」と残り3人に視線をやる

目を逸らす三人。


「ほら!みたことか」


「何で!何でなんだ!!!」と先輩たちが詰め寄る。


「う、ここはほら!女性の意見を聞くのは」と恵たちにバトンを渡す。


と先輩方と元樹が女性二人の方に詰め寄る


(ちょっと!何でこっちに話振るのよ!)


「どうなんだ!」と詰め寄る


「分かった。分かったわよ。んーとりあえず私的にはモテなそうさイメージね。」

続けて

「それに汗臭くて暑苦しいし強引なところもマイナスね」


おいもうやめてやれ


「それにー」


「うぅおぉぉぉん」


「もうやめてやれ」と俺は肩に手を置き


この惨状どうするんだよ。


「よし!次行こう」


「そうね!次行きましょう!」


俺たちは立ち去ろう


「ええ。この惨状ほっといて大丈夫なの?」と天野さんが言った。


「大丈夫。時間が解決してくれるさ」


「僕たちのせいなんだけどね」


最後のツッコミは聞かなかったことにして柔道部を後にした。

しばらく回った後


「あれ元樹のやつどこに行ったんだ?」


「いやいや柔道部に置き去りにしたの翔じゃん」と恭一に突っ込まれる


「そういえばそんなことのあったな」


「あれは悲しい事件だったわよね」


「いやいや単に恵たちが置いていっただけだから」と天野さんからも突っ込まれる


「仕方ないじゃないそれともあの場にいたかったの二人とも?」


「前を見て歩いて行こう!」


「そうだね!」


こうして俺たちは部活見学する。

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