第9話 妹が生まれた件

 妹が生まれた。一か月書斎に引きこもり本を消化していっているある時、夜中に母上の陣痛が起こり、母上の部屋で、メイドと侍女が残り男性がこの部屋から追い出され男禁制の空間ができていた。


 父上は部屋の周りを歩き回り、時節「アレイナ....赤ちゃん....無事でいてくれ....」と母上と新しい赤ちゃんの無事を願いながら、手を合わせていた。


 僕はそんな父上に「大丈夫です。母上はこの家で一番強いから、頑張って元気な赤ちゃんを生みますよ。ですから頑張った後に、母上にハグでも何でもしてあげてください」と励まし続け、セルト兄様のことも励まし続けていた。


 何時間経っただろうか時間を忘れ、父上とセルト兄様が寝てしまい、僕一人で暇なので魔法の練習をしながら過ごし、朝日が昇って来たてさすがに眠くなってきた頃に、母上の部屋の中で一際大きい叫び声が聞こえたそのすぐ後に、中から鳴き声と嬉しそうな声が聞こえ、安心した後に父上とセルト兄様に声をかけた。


「父上、セルト兄様起きてください」と二人の体を揺さぶり続け二人は、一緒のタイミングで目を開け、つかみかかってきた。


「アル!!アレイナと赤ちゃんは!?」


「アル!!僕達の弟かいもうとは!?」


「大丈夫ですよ。おそらくですが、二人とも無事かと思いますよ」とアルは優しい声で二人を安心させた時にドアが開き、メイド長のアリサが姿を見せた。


「旦那様、セルト様、アル様赤ちゃんが生まれました!元気な女の子です!」とアリサは嬉しそうな声で報告し、父上は「そうか!生まれたか!」と言い、セルト兄様は「妹ができたのか~」と安心した声で呟いた。


「ささ!早く中へお入りください!」

「ああ、さっそく入ろうか」父上がそう言い、僕とセルト兄様は頷き中へ入った。


 中に入ると、母上が息を上がらせながら笑いかけてきた。

「いらっしゃい、カル、セルト、アル」といいながら嬉しそうに赤ちゃんを抱きながら言った。


「アレイナ無事かい?」父上は母上をいたわり、赤ちゃんを抱いた。


 その瞬間赤ちゃんは鳴き声を上げ、父上は母上に赤ちゃんを渡すと泣き止み、また父上が持つと泣き声上げた。その様子に父上は少し泣きそうになりながら母上に赤ちゃんを返した。




そのあとも、セルト兄様が持つと泣き声を上げてセルト兄様も父上同様に泣きそうになっていた。


最後に母上が、僕に赤ちゃんを渡し「今日から、この子はアルの妹になるんだよ」と声を掛けてきながら、いまだ泣いている赤ちゃんを渡した。


 赤ちゃんを僕が持った瞬間に、ピッタとが泣き声を上げず笑顔になった。アルは赤ちゃんを抱きながら、この子が今日から僕の妹になるんだと思い、元の世界の真昼のことを思い出してしまい、悲しくなりもう真昼には会えないというのを再確認した。




 アルが数十分赤ちゃんを持っているときに父上が「よし!みんな赤ちゃんを持ったね、赤ちゃんが疲れるといけないからもう戻ろうか」と言いみんな素直に各自の部屋に戻り、アルは日課の魔力増加訓練をしてから眠った。










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