第11話 呪いの鎖 その3
前回の続きです。
「物分かりの良い自然霊・自然神で良かった。話し合いだけで説得出来なかったら、明日の朝まで徹夜で戦う事に成りました」
「あの荒魂を、わしでは録に話し掛けることすら難しい・・・」
「戦っていたら、僕も只では済まなかった。その位の大物ですから。美咲さんのお握り、美味しいと喜んでいましたよ。日本酒も美味しく感じる間は大丈夫、急に強く感じたら飲むのを止めてください。お握りも同じです、僕の力を込めてあります」
深雪さんの意識が戻るまで、念の為のお祓い、自家製のお札10枚とその使い方の説明。それから、ポケットベルの番号を書き込んだ名刺を手渡す。
「妙さんからも注意されていると思いますが、心霊番組は出来れば断ってください。どうしても断れなかったら、その番号に連絡を。今回と同じく5000円で引き受けますから。その他の事でもお気軽に、アフターケアですから」
次までにサイン帳・色紙を用意しようと決意、深雪さんは芸能人、僕はミーハーです。
「もしもし、えーと、深雪さんですか?」
「はい、深雪です」
「電話では分かり辛いので、それでどうしました?」
「はい、心霊番組で心霊スポットのレポーターに、断り切れなくて・・・」
「場所は・・・墓地、古い歴史の有る古戦場、それとお城ですか?」
「はい、良く分かりますね。それで、日時は明日の早朝○時、新宿駅前なのですが」
「大変ですね、初電前集合ですか。はい、引き受けますので、スタッフの人に僕の事は『占い師』とお願いします」
「はい、伝えます」
次回はロケ現場、有名霊能力者宜保さんとの出会い、さ迷う武士の亡霊を予定してます。古戦場までは無理かな?
怪し話 @masakana
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