第7話 死神小僧
今回は、小学生に成るまで護衛役の「死神」の話です。題名は当時の渾名です。
母親と手を繋いで歩き、擦れ違う人の残り寿命が10年以内だと、側の神様(死神の管理者)が「〇〇年❌❌月◎◎日に今の人間が死ぬ」と。
残りの寿命が10年を越えていると、沈黙または「長生きする」と。
幼児の事、そのまま口に出していた。しかも、その通りに擦れ違った人が亡くなる。
それで、僕の渾名は「死神小僧」でした。
そんなある日、「制服警官2人」+「婦人警官1人」+「私服の刑事2人」が訪問。
実の父親がヤクザなので、子供を使って人殺しを遣っているんじゃないか?と、疑われたらしい。
「神様に言われて、言ってるだけ」
「ほう。じゃあ、おじさん達の事を、その神様に聞いてくれないか?」
「こっちの人達は長生きするって」
制服警官3人は長生きとの事。
「背の高い人、医者でレントゲンしろだって。今なら助かるって。こっちの太った人、来年の今頃にお葬式だって」
「それから、酒と煙草を止めろって・・・レントゲンって何?」
はい、背の高い痩せた刑事は初期の肺癌、太った刑事は肝硬変から肝臓癌で手遅れ。
はい、「レントゲンは何?」と、聞くように死神の指示で。意味は知っていたのです。
背の高い痩せた刑事さんは、僕の最初のお客(信者)と成りました。太った刑事さんも翌年には死亡。
はい、地元の警察署でも有名に成りました。「死神小僧」として。
小学生に成ると護衛が代わりました。
何故かって?
もう自分1人で、残りの寿命が分かるように成ったからですよ。人に言わないだけで、分からないとトボケました、はい。
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