第13話 試合開始! 春編

ついに試合の日、待機室で最終確認を行う。

「兄、、私がいないで、、」

「泣くことないだろ?どうせそばに居るんだろ?」

「、、、うん」

「作戦は前言った通りだからね。勝つよ」

「「「「「了解!」」」」」

それぞれが配置について笛が鳴る

〘試合開始!〙

掛け声と一緒に俺と春さんは走り出す。

「鬼力は使える?」

「まだ安定はしてませんけど行けます」

「上出来だよ。さて、まずは建物の中に入って制圧する」

「了解!」

ドアを蹴破って中に入ると矢が飛んでくる。

「いか、、せません、、」

「新人君は出て裏から入って。ここは僕が承る」

「わ、わかりました!」

「春さんだけ、、、でも、、」

「僕とは相性悪いんじゃない?」

「それは、、「どうかな!?」、、、、」

少女の後ろからエルフが出てくる。

エルフは一瞬で詰め寄り蹴りを入れてくる。

「伯爵様とハニーのどっちを相手したい?」

「どっちも来い」

「ははっ。じゃあ2対1でしよっか!」

「殺し、、、ます」

少女が弓を放つと軌道を変え僕の方に向かってくる。

見たものの動きを変える鬼力、、、かな

「無視はよろしくないね!」

後ろからの回し蹴りをかわして蹴り上げるが感触がない。

「当たってないよ~?」

後ろを見ると天井ギリギリまで飛んでいる。

横からは矢も追って来て攻撃する猶予がない。

めんどくさい相手だなぁ。せめてどっちか沈めなきゃ話にならない。

「どっちからやるんだい?」

「どっちかって言うならお前かな?」

後ろへ振り向き伯爵に向かって突きを入れる。

「当たらないなぁ」

ギリギリのところで当たらない。しかもカウンターで攻撃される。

「こっちも、、、いるんです、、、」

後ろから少女が飛んでくる。あれ?矢が飛んできてる。

避けてもまた帰ってくる。やっぱりだ。

「あ、ハニーの秘密が、、、」

矢を蹴り落とすと動かなくなった。

「お前、意識を移す鬼力だろ」

あれ、気絶してる、、、

「だから伯爵様とハニーはペアなのに、、、、」

「そんな事知らね。とにかく一人降ろす」

「どっちを降ろすんだい?」

「う~ん、どっちも」

ホルスターから銃を抜き伯爵に撃つ。全弾命中したのに、、倒れない?

「さっき両方って言ったのにさっ!」

こちらに向かって飛び蹴りが来る。のはわかってるから足を持って背負い投げ。

「あ、」

伯爵がありえないぐらい吹っ飛ぶ。なんで?

「伯爵様を吹っ飛ばすなんてありえない」

飛ばしたところで鬼力がわからない。なんだ?

「この伯爵様の鬼力はね、筋肉の移動だよ。これぐらいはハンデとして十分でしょ」

「ハンデ、、だと?」

「うん。だってさ、教えたところで考え読まれなきゃ攻撃当たるからね」

「考えずに攻撃できるみたいな言いぐさだね」

にこっと微笑んでこっちに向かってくる。

筋肉移動させるなら早いのは当然か、、、でも思考がそのまんまだ。

寸前でストップからの右ストレート。避けれる、、!?

「スピードは読めないでしょ?」

久しぶりにグーパンくらった、、不覚だな。

「まだまだ行くよ~!!」

出してくる攻撃は読めるのに速さについていけない。

どうしようかな?守りに入っちゃ負ける、、、あ、そうだ。

「ほらほら~負けちゃ、、は!?」

「あ、やっぱり」

腕に筋肉使ってるなら足は骨むき出しだから蹴ってみた。

「つうぅぅ、、、。モロくらったよぉ」

「ざ、ざまあみろ」

でも対して状況変わってない。振り出しに戻っただけだ。

「これで手の内明かしてお互い本気でいけるね」

「本気なのは確定なんだな」

「油断大敵、、、です」

「は?」

肩に少女の矢が刺さる。

意識を伯爵に集中しすぎた!どうし、、、よ?

「意識、、、もらいます、、、」

「ふっざけ、、、」

あ、だめだ。意識が、、

「ばいば~い」









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