第4話 鬼対鬼

「もう大丈夫なのじゃ」

うちは後ろへと後ずさる。あの子じゃない。

服はだぼだぼになりそこには女の子がいた。

「やはり現世はいいのぉ。そう思わんか?」

「、、、、、」

様子を見る限り攻撃してくる様子がない。

「それにしてもこの服装じゃみっともないの」

女の子が指を鳴らすと元の服は消えその体は和服で包まれた。

やっぱり人じゃない。どうする?駆除する?

「なあ棗よ。」

「!?。なんで名前を、、、」

「それは当たり前じゃ。なんたって」

女の子の手には赤い布があった。真っ赤でところどころ茶色くなってるシミがある。

「それ、、、、」

その布をみて頭が揺れる。なんで持ってる?消したはずなのに。まさか、、、、

「その目、殺る気じゃな?」

女の子はにへらと笑う。

「見ておくんじゃぞお主よ。これが鬼の戦い方じゃ。」

太太刀たたち 触眼しょくがん

うちは空間から太太刀を取り出す。

刺刀しとう 春」

女の子は何もない掌を広げると闇が手を覆う。そこからは細くする鋭いレイピアが

現れた。

「行くぞ!」

「消す。」

先に動いたのは女の子ほうだ。剣先をこちらに向け突っ込む。

うちは軌道に合わせ太刀を切り上げる、、、が感触がない。

「こっちじゃ!」

後ろから声がする。その瞬間蹴りがわき腹をえぐる。

「ぐ、、、、」

「さらにこうじゃ!」

態勢を崩した体にレイピアが顔を向ける。うちは間一髪で避け蹴り返す。

「ふう、、、、」

「棗よ、見たな?未来を」

そこまで知ってるのか、、、、。たかが未来を見るぐらい造作もないだろう。

うちはもう一度構える。今度は必ず当てる。

「いいじゃろう。ならうぬも加減はせん。」

女の子は低く姿勢を保つ。ほとんど地面に体が振れた時、

桜花一閃さくらみち

一瞬で間合いが詰められる。だが今度は狙いを外さない。次の行動を見て斬る。

感触はあった。が殺ってない。

「後ろ。右下からの蹴り上げ。」

太太刀を持ち替え後ろに振りかざす。

「ぐっ、、、じゃが甘いな。」

女の子は腕と胴体で太太刀を抑えていた。

引き抜こうとしても、抜けない。力負けしてる、、?

「飛ぶぞ!!」

そういって地面を踏み込んだかと思うと飛んだ。

正確にはジャンプをしているに近いがおかしい。空中でもはねている。

「それがっ、お前の、鬼力っ、、、」

「あたりじゃ!どこまでもつかの?」

女の子はジャンプを繰り返す。上に行くにつれて空気も薄くなる。

くそ、、、、頭考えられなくなる、、、

うちは太太刀と手放す。

「妥当な判断じゃ。じゃが、」

女の子の蹴りが飛んでくる。体重も加わり威力は倍増される。が、ここももう見た。

体を回転させ回避から銃をホルスターから取り出し発砲。

「かはっ、、、」

女の子は力が抜けまっすぐに落ちてゆく。

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