第2話

夜が明けた。

結局その大きな獣は捕まらなかった。

おれは、ほっと胸を撫で下ろした。

妹達と、学校に向かう時後ろから気配がした。

サワサワサワーっと、風が流れピタッと後ろをついてくる。

妹達は、元気に歌を歌っていたので気づいてない。

昨日の銀の犬だと、感じた。

(なぁ、聞こえるか?)

俺は、振り返らず心で答えた。

(聞こえるよ、また会えたね。)

(やはり…夕方またここで…)

と聞こえたかと思ったら、強く風がザワつき木の葉が竜巻のごとく舞ったので、妹達は俺にしがみついた。

「大丈夫、ただの風だよ。さぁ、走るぞ〜っ!」

妹達に、服の裾を掴まれたが、そのまま、3人で走った。

俺は、不思議な気持ちだった。



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