第3話 どこからか聞こえてくる声



「それは声とも呼べないものだったけれど」


「そうであってほしい。だってそうでなければあまりにも……」


 どこかから 私を呼ぶ声がする


 哀れな魂に 呼びかけてくる


 後悔 疑念 悲嘆


 様々な感情が渦巻いている


 私達はなぜ こんな場所にたどり着いてしまったの?


 笑顔を忘れて ただ顔をしかめて


 前に進む事だけを考えていたから?




「ストーリー」


 ついに誰とも会う事がなかったカルデル。

 彼女は、一人きりで息絶えようとしていた。


 生の終わりに聞こえたのは、幻聴かもしれない。

 ただ、誰かの気配を感じたことが彼女にとって慰めだった。


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詩集 カルデルと荒廃した世界 仲仁へび(旧:離久) @howaito3032

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