おまけ

あとがきっぽいの



 作者特権でこの先はネタバレ配慮ゼロです。

 本編を読了後にお越しください。

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 はい、完結いたしました。


カミツキ姫の御仕事 第四幕 カミツキ姫の氏素性うじすじょう


 でした。ここから第二部ということで、まだ後に続く引きで終わっております。とはいえこのシリーズもそれほど長く続けるつもりはないので、あと数幕で終わる予定です。たぶんまた数か月したら次の幕の執筆に取り組めると思いますが、ひと先ずは完結であります。


 少しずつ互いを誤解し合っていた主従のお話、いかがでしたでしょうか。


 カミツキ姫は毎度ラストにカタルシスが起こるよう考えて書いているのですが、今回は本当、もう少し途中で発散してもよかったんじゃない? ってくらいラストシーンのためだけに数万字が費やされています。エンタメ小説としては失格ですが、少しでも面白いと思ってもらえるよう誠意は尽くしておりますので……。結果は読者の皆さんにしか分からないのでちょっと不安。もうちょいミスリードとかも入れようかとも考えましたが、今回は静音さんメインの話なので素直な構成となりました。


 今回はマッドの素性が分かったり、妹の正体がさらに分からなくなったり、皇嗣が皇嗣でしかなくなったり、深月が深月かわからなくなったり、本筋はとにかく「誰なんだお前」な展開が多いのでタイトルは『氏素性うじすじょう』と相成りました。


 でも本筋よりも書きたかった静音さんのお話。比重が寄るのも仕方ない。

 なので少し補足的な小話でも。


 静音さんは真信君を本当の善人だと思っています。ですがそうではないことが今回彼自身の口から語られました。


 曰く、最初は周りを懐柔するために優しく振る舞っていただけだと。


 とはいえ、周りから見たらそんな違いに意味はありません。真信はやるなら徹底的にな完璧主義者なので、パフォーマンスとしての優しさも全力で演じています。ボロなど出していません。何処から見ても普通に良い人。つまり違いは真信の心の内だけにあるので、外からは本当に優しい人しか見えません。静音が誤解するのも仕方がないのです。


 しかも真信自身も演じるうちに本物の良い人へと変わっていったので、まぁ静音さんは間違ってまではいません。


 真信も静音を少し誤解しておりました。静音は真信を本当に良いもののように見つめる、と。その通りではあるのですが、静音も悩んだり疑ったり、等身大の人間です。そんな静音が真信を慕っていたのは、真信が静音の期待に応え続けようと努力し続けていたからに他なりません。静音の視線は彼女の妄信の結果ではなく、自分の行いへの称賛なのですが、真信は最後までそれに気づきませんでした。


 そんな、ちょっとずつすれ違いながらも互いを想っていた二人の関係もこれにてお終いです。彼女の死がどんな影響をもたらすのか、それは今後の彼らを見守って頂ければと思います。


 二人については本編に言いたいことを全て詰め込んだので、あまりここで語ることはありません。他のキャラも今回いろいろありましたが、そこを自分から語るのは蛇足になりそうなのでやめておきます。あと今後のネタバレ防止。

 ですので、ここまで読んでくださった方々に深い感謝だけを残してページを終わりましょう。


 ご意見ご感想ご質問などありましたら、お気軽にどうぞ。お待ちしております。私が好きで書いてる作品にお付き合いいただき、ありがとうございます。もう少しお付き合いいただけると幸いです。


 それではこれにて一旦、お別れです。




       ──カミツキ姫の御仕事 第五幕へ


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