tr.19 今がその時だってば!!

♪クロムを回せ、メタルを回せ、今~が、そーのーとっきっだッ!!


「起動、虎女王ティギュフ・レーヌ・ギャオタイガー!!」

「ゴッタイガー・ロボタイガーモード!!」


 前回、遂に揃い踏みした我らが2大合体ロボ!!


「と、ゆーわけで!!」

「反撃、開始ーっ!!」


<< □ |> ○ || >>


「兎に角、上から爆弾を降らしてくるあの煩いのをなんとかしないとね」

 紫枝が頭上のトライスターゴスを忌々しそうに睨み付けている。

「あちらから援護射撃を撃ってくる"大砲付き"もですね」

 六花秘書が冷静に続ける。

「空の方から潰してしまおう。奴が片付けばソニア君も動きやすくなるしね」

 蒼太が提案し、全員賛成した。

「ミサ隊員ー!!」

 マキ隊員がギャオタイガーに呼びかける。

「そーゆう事なんですけど、いいですかー?」

 ギャオタイガーが両手で大きな○を作った。おけ。

「――ろ、ロボット同士でやることやない……」

 ずっこけながらもしっかりツッコむ大阪魂の由布子であった。


「――とは言っても、あっちは高空なんだよなぁ(´・ω・`)」

 悩み中のミサ隊員。

「姫、わたくしめの拳が光って燃えております!! この"幻の左"で是非!!」

「そか、それなら届くかもね!! おし☆」

 ポチッと左手側レバーのボタンを押す。その直後、シャークマウスの付いた左手が上腕部とも灼熱するギャオタイガー。

わたくしめの左手が真っ赤に燃えるッ!!」

 叫ぶガーさん。

「勝利を掴めと轟き叫ぶっ!!」

 唱和するミサ隊員。

爆熱ぶぁーくねーつ、ブロゥクン・スクエアー14-40フォーティンフォーティ!!』

 二人の声がハモった刹那、ギャオタイガーの赤熱した左腕は高速回転しながら上空のトライスターゴスへと飛んで行った!!


「よーっし、こっちもいきまーすっ!!」

 元気よく宣言するなり手元のボタンを押すマキ隊員。

「ウィンターローリングサンダー!!」

 Woo!という謎の掛け声と共に両肩の三対の発射口から稲光が飛び出す。それは絡み合うように渦を巻き、トライスターゴスへと飛んで行った。


 ――暫しの後。

 両翼をパンチと稲妻に貫かれ、たまらず落下するトライスターゴス。

 ならばと真下のベーカムフーを道連れにしようとあがくも、彼女の愛剣・剣虎サーベルタイガーにより両断された。

「トラトラトラー!!」

 断末魔と共に爆発するトライスターゴス。頭上の脅威は去ったのだ!!


<< □ |> ○ || >>


「をわっっっ!!」

 一難去ってまた一難。

 先程から攻撃してきていた三輪バイクトライク型の怪人、マッハビートライクゴスが再び攻撃を始めた。

「ったく、しつっこいなぁ、ニャロメ(-_-#」

「姫、ここはこの"黄金の右"をば!!」

「そーくると思ったよっ☆」

 ポチッと右手側レバーのボタンを押すミサ隊員。前進翼の付いた右手が同上。

「おのれ作者め、一番の見せ場で手抜きを!!」

「いーからいーから(^^;」

「――申し訳御座いません、少々取り乱しました。こほん。――では」

 仕切り直すガーさん。

わたくしめの右手が光って呻るッ!!」

「おまいを倒せと輝き叫ぶっ!!」

必殺ひぃっさぁーつ、ブロゥクン・テリオース4Aクアッドアクセル!!』

 二人の声がハモった刹那、ギャオタイガーの青く輝く右腕が前進翼をギラリと輝かせながらマッハビートライクゴスに向かって飛んで行った!!

「――て、テリオスとは……あ、あの……(( ;゚Д゚)))」

 ガクブルしつつ呟くトラクター型のアキラ。

「あの?」

「姫、お気になさらず。お約束ですので」

 後方ではギャオタイガーの"黄金の右"に貫かれたマッハビートライクゴスが盛大に爆散している。

「カモーーーン!!」


<< □ |> ○ || >>


「――美月ちゃん」

 不意に呼ばれて怯えたようにびくっとなるローディムーン。先程までの尊大さは欠片も無い。

「もう、止めましょう」

 呼びかけたヒビキ隊員――仮面レコーダーBlaMagブラマグの声はいつになく静かだ。

 なのに、呼びかけられた当のローディムーンは全身から冷や汗をだだ漏れにしてガクブルしている。

「そんなに怒っているのなら、私が相手をするわ――でも、みんなを巻き込むのは、止めて」

 その言葉に片眉をぴくっと持ち上げたローディムーンは、一転、尊大な態度に戻って叫ぶ。

「――ば、ば、馬鹿か、お前はッッ!! 我は偉大なるゴスゴスの次期――いやさ当代の基準王たるローディムーンぞ!!」

 そう言いながらも視線は微妙にヒビキから逸らし気味なのは、それが虚勢という証左なのか。

「その我に向かって我がゴスゴスから尻尾を巻いて逃げたる貴様がッッ!! 説教などとッッ!!」

 ヒビキは黙って聞いている。むしろいつにないその沈黙が怖いのだが――。

「だ、大体ッッ、昔から貴様のそーゆーとこが気に喰わんのだッッ!! いッッつも独りだけ良い子になりおってからにッッ!!」

「そんなつもりは――」

「はんッッ!! そーだろーなッッ!! そーゆー無自覚な良い子っぷりが気に喰わんと行っておるのだッッ!!」

「美月ちゃん、聞いて――」

「だーっもぉ!! 煩い五月蠅いぅるさぁいッッ!! そもそも、貴様なんぞと同じ日に産まれてしまったのが我のそもそもの不幸の始まり、何をやっても貴様には敵わず、なのに他人からはいちいち比べられ馬鹿にされ、我が稀に勝ったところで貴様は『まぁ~~美月ちゃん凄い~~』の一言で何処吹く風!!」

「美月ちゃん、そんな――」

「最初から二物どころか三物も四物も持って産まれた貴様なぞにッッ!! 我の苦しみがッッ!! 解って堪るかぁーッッ!!」

「――だから、こんなことするの?」

「――ッ、そ、その通りッッ!! ゴスゴスの基準王候補に選ばれてこれで漸く貴様に勝てると思ったら、貴様も選ばれていたと判った時には流石に絶望したが、逃げ出してくれてせいせいしたわッッ!! ――ふん、それだけは感謝してやらんでもないぞ? こうして、堂々と何憚る事無く貴様をいたぶれるのだからなぁッッ!!」

「――そう。美月ちゃん、実は今、私ね――」

「な、何だッッ!? 今更命乞いかッッ!?」


「――とても、怒っているのよ?」


<< □ |> ○ || >>


「ひ、ヒビキ隊員が~……(( ;゚Д゚)))」

「あーあ、アタシ知ーらねっと☆」

「ヒビキちゃんの逆鱗に触れやがったなありゃ」

「これは……本気で怒ってますわねぇ」

「うむ。奴の冥福を祈るしかあるまい。Ω\ζ°)チーン」


 次回、『ヒビキちゃんに怒られる!!』チミは、生き延びることができるかな?


[L] ||||||||||||||||||||||||||

-dB 40 30 20 10 5 0 2 4 6 8 +dB

[R] |||||||||||||||||||||||


 えー……更新がご無沙汰になってしまい相済みません。

 このままではお正月から春休みを通り過ぎてGW映画になってしまう……(( ;゚Д゚)))

 尚、ローディムーンのモデルは作者ではありませんので誤解無きよう。も、モデルなんかじゃこれっぽっちも無いんだからねっ!!(ツンデレ

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る