tr.07 いざ逝け!!レスラー軍団(題バレ)
(前回のあらすじ)
マジギレしたローディムーンの攻撃に為す術もない磁帯戦隊(feat.BlaMag)。
唯一の
ピンチなんだってばよ!! (( ;゚Д゚)))
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「あ、アカン~~もう武器が……どないしょどないしょ~(( ;゚Д゚)))」
「はっはっは、こいつは困ったなぁ」
「由布子、落ち着きなさい。蒼太は少しは慌てなさい。取り敢えず分離して一旦離れるわよ」
「了解~(( ;゚Д゚)))」
「ほいさっさ」
「「「オープン・バット!!!」」」
バッターカケフの機体が輝き、3機のバッターマシンに分離する。
「二人とも、
「お、OK。
「ほいさ。
[BGM]『六甲おろし』(立川清登)
「では参ります、チェンジ・バッターオカダ、ボックスイン」
バッターマシンが2・3・1の順で縦列編隊になり、次第に接近する。
「5番・バッターオカダ、合体シークェンス開始」
「今度は5番って、ますます意味分からないですよぉ(´・ω・`)」
「だからそこは吉田博士の命名なんで、俺に聞くなとw」
などと行っている間に合体完了、人型の巨大ロボットが地上に降り立つ。先程のカケフより細身のシルエットだ。
特徴的なのは、左手がドリル、右手が重機のグラップル状の爪になっていることか。
「ドリルは、いい……これぞ漢のロマンだ……」
「残念ながら乗っとるの女やけどなw」
バッターロボから音声通話でツッコミが入る。流石は関西人。
「馬鹿言ってないで、行くわよ。バッタードリル!」
バッターオカダの左手のドリルが唸りを上げて回転し、そのままタイガーゴスに突進する。
が、流石に虎型怪人。素早い動きで躱され、中々当たらない。
「くっ! 高機動型のバッターオカダでも捉えられないなんて……!」
「ちょ、ちょぉ紫枝はん、アカンやん!!」
「いえ、ならば掴まえるまで! ロープグラップラー!!」
バッターオカダの右手が根元から分離し、タイガーゴスに向かって飛んで行く。本体とはトラロープ(工事現場で使う虎模様のロープ)で繋がっている様子。
見事、タイガーゴスを捉えると、そのままトラロープでぐるぐる巻きにしてしまう。
「ふふ、随分と手こずらせてくれたわね……お覚悟なさい……」
「……紫枝はんが怖いぃぃぃ~(( ;゚Д゚)))」
「いやぁ、これで何とか片付きそうかな~」
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一方、ローディムーンの攻撃で倒れてしまったキャリブレンジャー。
先程受けた稲光の衝撃で、変身が解除されている。
「ふ、ふふふ、事ここに至っては貴様らに抗う術はあるまい。今からじわじわと嬲り殺しにしてくれる」
「み、美月ちゃん……もう、やめて……」
「ふん、ブラマグサンよ、貴様はそこでお仲間とやらが嬲り殺される様を見ているがよい。己の無力さに絶望しながらな」
「や、ヤバくね? マジでピンチって感じ★」
「っても変身装置はウンともスンとも言わねーぞ(´・ω・`)」
「ど……どうしましょう~(( ;゚Д゚)))」
「――くっ、やむを得ん。二度とやるまいと思っていたのだが……」
「――シンク?」
何事かを決意した様子のシンクを訝るようにソニアが声を掛ける。
それに達観したような微笑を返し、彼女はすっくと立ち上がると、両腕を交差させ何度か摺り合わせた。
「変っ身っ!! Super Stronger!!」
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「ふふ、随分と手こずらせてくれたわね……お覚悟なさい……」
トラロープでぐるぐる巻き状態のタイガーゴスに接近するバッターオカダ。
「このドリルでとどめよ!」
右腕のドリルを振りかぶり、タイガーゴスを一刺しに――!
――ガキィンっ!!
「――えっ?」
「おや?」
「なんやっ!?」
振りかぶったその腕を後ろから掴んだのは、タイガーゴスと似た姿の巨大怪人だった。
「くっ、いつの間にっ!」
タイガーゴスと違うのは、右半身がムカデ状になっており、右手が鋏になっている点か。両肩の砲門もないため、こちらは格闘戦仕様かも知れない。
「ふっ、馬鹿め!! ヂャイアント怪人が1体だけと思ったか!! そこのウドの大木、貴様らも纏めて片付けてくれる!!
ローディムーンがドヤ顔で哄笑する。
「えぇー(( ;゚Д゚)))、ちょ、2匹おるとか聞いてへんー!!」
「うーん、これはちとマズいなぁ」
そうこうしている間に右手の鋏でトラロープを切断していくセンチピータイガーゴス。
自由になったタイガーゴスがこちらを睨んで呻っている。
その両肩の砲門が振動を始め、そして――!!
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「変っ身っ!! Super Stronger!!」
シンクの交差させた両腕が強烈な電気を放ち、バッターロボに意識が行っていたローディムーンも一瞬、視界を奪われる。
視界が戻り、戦闘員の皆さん共々周りを見回している彼女の耳に、風に乗って声が聞こえてきた。
「天が呼ぶ、地が呼ぶ、人が呼ぶ。悪を倒せと我を呼ぶ」
「――ど、何処だっ!? 何奴っ!?」
それは、裏山の断崖絶壁の上からだった。
そこに立つ姿は、虎の仮面を被ったアメフト選手とでも言うべきか。その身に纏う分厚いプロテクターは黄色と黒の虎縞模様である。
「我が名は仮面タイガー
とうっ!! と掛け声と共に崖から飛び降りた仮面タイガーSS(略称)は、着地と同時に地面に片手を突き叫ぶ。
「エレキテルスパーク!!」
その瞬間、バヂバヂバチッ!!とその手から大地を走る電撃。それに巻き込まれた戦闘員の皆さんが絶叫を上げて倒れる。
「電撃は何も貴様だけの特許ではないぞ、ローディムーン?」
「ぐ……ぐぬぬ……貴様、一体、何者……」
「……し、シンクちゃん、なの?」
「あぁ、今まで黙っていて済まなかったな、ヒビキ。実は私も改造人間なのだ」
「どういうことですの、シンク?」
「話せば長くなるが、私も過去にそいつらとは別の悪の組織に改造手術を受け、虎と電気の力を持つ改造人間になったのだ。その組織を滅ぼした今となってはこの
「も、もしや我がゴスゴスのフロント組織"
「あぁ。私だか何か?」
「ふ、ふふふ、ならば丁度良い。その恨みもついでに晴らしてやるとしよう。戦闘員の皆さーん!! あーんど、再生怪人の皆さーん!!」
ローティームーンの掛け声と共に更に増える戦闘員、そして先程の崖の上からぞろぞろと現れる怪人軍団。
「む、いかん、皆は下がっていろ。ここは私とヒビキで」
「でも、シンク」
「なに、こちらにも手はあるさ――
彼女がパチンと指を鳴らすと、近くの空気が揺らぎ、そこからぞろぞろと揃いの仮面を被ったマッチョ軍団が出てきた。
「な、な、何だそのむさ苦しい連中は……」
ローディムーンがげんなりした顔で指差す。
「むさ苦しいとは無礼な。彼らは私の
「おぇ、ンなムキムキの妖精が居るのかよ」
ヴィーが吐きそうな顔で毒吐く。
「かつて異世界の妖精ムキムキメンを助けたことがあってな、その時のお礼にと頂いたのだ」
「シンクパイセン、設定が濃過ぎじゃね?」
「乙女には秘密の一つや二つはあるものだ☆――よし、皆、下がったな」
ウィンクでミサに応えて、整列したマッチョ軍団を見渡すシンク――仮面タイガーSS。
「いざ行け、我がSuper Strong Machine軍団!!」
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「そういや妖精なのにどしてMachineなのさ?」
「それは元ネタの覆面レスラー軍団がそういう名前だからな」
「てかそいつら出てきただけで全然活躍してないし☆」
「言うな言うなw 作者も想定外に話が長くなってやっとこさ最終行でタイトル回収出来たんだからなw」
次回、『覆面神話-レスラー・ドリーム-』仏恥義るゼ!!
[L] ||||||||||||||||||||||||||
-dB 40 30 20 10 5 0 2 4 6 8 +dB
[R] |||||||||||||||||||||||
何か思ったより筆が乗って(滑って?)しまい。本格的なタイトル回収は次回に持ち越しになってしまいました(^^;
次回、昭和プロレスの嵐が吹き荒れる!!
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