第2話:圧倒的断絶……異性、家庭、そして社会との。

 ファミレスで御手洗姉妹が母京子に啖呵を切ってから五年。

 三月の終わりになり、空気はすっかり春の香りに満ちていた。身体が勝手にうずいて、何かしないではいられないような夜。柊は昼過ぎから、就職面接で日比谷に行った。

 柊は大学を出た後、映画の専門学校に進学し中退。そもそも会社員になることを望んではいなかった。だが三十になり、短期のアルバイトを繰り返す身分では経済的に、また将来的に心許なくなって、障害者手帳を取得して、就職することを決めた。退院から二年経って、以後大きな変化がなかったことから、医師の許可も下り、大企業の障害者雇用枠で応募したのだった。今日の面接は、転職エージェントの助けはあったとはいえ、なんとも言えなかった。普通に受け答えはしたが、なんせ会社に所属した経験はなく、卒業後は主に入院経験とアルバイトしかない経歴だ。しかし終わってみると、とにかくストレスから解放されたことが嬉しかったのと、自主的に面接を受けて恙無く終えるくらいまでには精神状態が回復したことに、少し自信がついた。幸い雨も上がっていたので、会社近くの映画館に足を運んだ。


 こんな気分の時でも柊はコメディを選ばない。様々な賞を獲得して話題となっていた戦争映画を観ると決めていた。第二次世界大戦中の強制収容所で働かされるゾンダーコマンドの物語だった。人間が廃棄物として抹殺され、処分されていく様は衝撃的で、同じ人間がこんなことを思いつくことが出来るのかと暗澹たる気持ちになった。ただ暗闇で座ってスクリーンを観ていただけなのに、柊が劇場を出る頃には、この世界に生きる者として、人類の歴史と平和について思いを馳せていた。もし戦争が起こったらどういう立場を取るのだろう。自分が人権を蹂躙されるかもと考えるのも恐ろしかったし、人を殺す側かも知れない。軍拡に加担してしまうかも知れない。先の大戦なら日章旗を振って嬉々として万歳していたかもしれない。人間として、収容所で虐殺に加担していた人を非難できるほど強い人道主義が自分の中にあるのか。もし自分が戦争映画を撮るとしたら、どんなスタンスで撮ればいいのだろう。ナチスと違って日本なら、天皇や特攻、大東亜共栄圏という名目のアジア諸国との関係が出てくるだろうけど、あまり考えたことがなかった。でも日本が関わった戦争であれ、距離または時間が離れている戦争であれ、人間である限り一方的な断罪をすることが許されるものなのだろうか……


 突然、柊の耳に声が聞こえた。柊が顔を上げると目の前に、酒が入った短髪のサラリーマンがいた。多分三十代前半で、ワイシャツの袖をまくっていて、ノーネクタイだった。酔いが回って顔が赤くなり、テカテカしている。球技とかやってそうなタイプだな。なんだっけ、ああ、フットサルか。

「お仕事帰りですか?」

 さっきまで二十世紀最悪の惨状の最中にいたのですっかり忘れていたが、三時間前は就活をしていた気がする。その時ようやく、柊は自分がスーツという出で立ちであることを思い出した。こいつ、私を会社員だと思ってるな。

「ええっと、まあ、そんなような」

「もうご飯とか食べられました?」

 彼は極めて明るく笑っている。金曜日で、ずっとありつけなかった解放の気分を両手に抱えて貪り食って快感に浸っているのだ。

「あ、いや」

「良かったら一緒にどっか入りませんか」

 柊がナンパだと気付いた後の思考回路はものすごく速かった。「人生が走馬灯のように」の十倍速くらいだ。箇条書きにすると


・どうして私に話しかけているんだろう。

・こいつはパッと見、平日仕事して余裕があったら夜は飲んで、土日はスポーツしてるか飲んでるかだな。

・仕事行きたくないとか言いつつも、毎日サラリーマンをやることに迷いを感じていないように見える。

・素面だったら、そして私がいつものTシャツ姿だったら私に話しかけもしないような人種だ。

・そんな人間にナンパしたら「イケるかも」と思われる様な、つまんねえ女だと思われてるのか。

・酔いに任せて普段やらないことをヘラヘラやりやがるサラリーマンとか何なんだ。公害か。

・責任者か母親はこういうゴミを早く回収しろ。

・私が皇帝なら、こういうサラリーマンは皆奴隷にする。まあ、既に資本の奴隷みたいなものか。これがもしローマ帝国なら……


 これが〇.五秒くらいで過ぎ去った考えだった。寒い時に鳥肌が立つのと同じ仕組みで、柊にとっては実に自然な流れで、酔っ払いに話しかけられた時点で怒りが湧いた。

「あ、いや、大丈夫です」

 柊は怒りを抑えることで自分が人間としてマトモになったと思い込むために、もしくはなるべく早急に話を切り上げるために、はっきりと短く答えた。

「大丈夫ってことは、オーケーってこと、ですよね」

 酔っ払いによる好意的解釈。柊の体内に吹き荒れた熱風のような殺意。だが、まだ抑えが利いた。狂っていると思われたくなかったし、文明的な会話をするという常日頃の心がけが、柊に紳士的な(淑女的ではない)対応をさせた。

「いえ、今日はもう帰らないと。すみませんが」

「そうですか、残念」

 彼は語尾を伸ばして肩をすくめた。柊は、よくやったぞと、自分の理性の肩を叩きながら、息を吐いた。呼吸、呼吸。すると彼の向こう側に居たサラリーマンの集団が、彼に向かってやんやと騒いでいるのが見えた。

「ダメだったのかよ」

 ひょうきんそうな小柄の男性が、彼を指差して笑っている。

「おねーさんごめんね、こいつヘタレで」

 上司と思わしき中年のサラリーマンが、口元に手を当て、柊に向かって声をかけた。再び目覚めた殺意の全神経に告げた。「こいつら、お前をからかっていた。お前がなびくか、賭けたんだ」

 その瞬間耳元でゴウッ、という音が聞こえた。頭に血が上って全身が固くなった次の瞬間、柊は弾丸の勢いで駆け出し、笑いながら集団のもとに戻る男の背中に飛び蹴りを入れた。ハイヒールで突かれた男はよろめいたので、その隙に持っていた傘で、その背中を二回叩いた。バシッバシッという音がはっきり聞こえ、傘は明らかに撓んだ。

「こいつ、叩きやがった」

 小柄な男の声が聞こえて、柊は一目散にその場から離れた。集団からいろんな声が聞こえた気がしたが、柊はなるべく人混みを選んで疾走した。ぜいぜい息を切らせながら、夜の都会の匿名性に感謝した。


 とにかく走りまくって、有楽町駅前のマルイに飛び込み、女子トイレで息を整えた。さすがにレディースファッションフロアの五階までは追ってこないだろう。上着を脱いで、汗を拭いて、十分以上そこに居ただろうか。息が落ち着いたところで手を洗って鏡を見た。顔に髪がへばりついている。疲れきっていて、麗子が選んでくれたアイシャドウの色はくすんで判別出来なかった。

 念には念を入れ、追っ手がいないかワンフロアずつ確認して降りた。普段絶対着ないパステルカラーのカーディガンを物色しながら、頭の中では警戒体制を敷いていた。柊はさながら指名手配犯だった。ビルの外に出ると、何事もなかったかのような駅前の雑踏があった。待ち合わせをしている人、ビラを配っている人、携帯を見ながら歩いている人。ほっとしたのか、とてもお腹が減ったことに気付いた。お昼から何も食べていない。もう帰ろう。


 ワンルームにもかかわらず、不動産屋に内緒で転がり込んでいる麗子のアパートに戻ると、既に麗子がベッドの上でフランネルのガウンに身を包んで退屈そうにマニキュアを落としていた。

「あれ、もう帰ってたの。今日男と会うとか言ってなかったけ。まだ九時半だよ」

「もう、柊ちゃん、聞いてよ」

 柊がへばり付いた泥を落とす様にスーツを脱いでいる間、麗子の「本日のダメ男評」が始まった。

「今日の人はね、四十八才で、保険売ってる人だったの。ネットにやたらブランドの服着た写真載せてて、生活に余裕はありそうな人。もちろんネットで知り合ったわけだから自称ね。で、有楽町で会うことになったんだけど、待ち合わせからしてヒドくて」

「あれ、有楽町なら私と近かったのに。銀座じゃなかったっけ」

 汚泥をクローゼットに押し込めた柊は、晴れ晴れとした顔で冷蔵庫に向かった。

「お店は銀座寄りなのよ。でも、待ち合わせが阪急前なのよ。阪急よ。有楽町で待ち合わせ場所なんてたくさんあるのにどうして阪急なのよ。駅前でいいじゃない。阪急は駅からもちょっと距離あるしそもそもメンズのデパートなんて行かないし。嫌な予感したのよね。相手が絶対時間通りに来ないだろうって。だから駅前のマルイの中で待ってたのよ」

「え、私も今日一瞬マルイ寄ったんだけど。そのおっさんの顔見たかった」

 麗子は、柊の楽しそうな相槌を一切意に介さず、指先のネイルに除光液の染みたコットンをぐりぐりと押し当てていた。

「試しに五分前に『阪急のどこですか』ってメールしたの。そしたら『ゴヤールの入口の前で』って言うわけ。ゴヤールの入り口ってどういうことよ」

「ゴヤールって、あの高級鞄のお店か。ショーウィンドウの前じゃなくて入り口かよ」

「そうなの。私は入ったことないけど、見る限り、頑張って二人同時に通れるかどうかの入口よね。しかもハイブランドのお店はちゃんと接客するから、店員さんがこっち見るでしょう。これでよく『僕はファッションにこだわりあるんで』って言えたわよね。中学生の方がまだマシな待ち合わせ場所指定するわよ、ビックカメラの前とか」

 柊は冷蔵庫からハムとマヨネーズを取り出し、直に手で食べ始めた。

「で、予想通り相手は遅れたわよね、十分位。七時に約束して七時三分に『遅れます』って連絡してくるタイプ。もう帰ろうかと思ったけど、顔だけでも見てやろうと思って阪急に行ったら、ホントにゴヤールの前にいたのよ。まあいいわよ。でね、移動しつつ軽く挨拶して。それなりに洒落た格好だったから、きちんと会うって意思があるんだろうと思ったし、いきなりそんな刺々しくするのもどうかと思ってね。で、お決まりの流れで、有楽町にはどうやって来たか聞いたの。そしたら、何か豊洲の歴史の話になったのよね」

「飛躍。なんでいきなり」

「有楽町線で来たんだ、家が豊洲だからって流れ。自分はブランド化する前から豊洲選んでたんだって。小金持ちを匂わせつつ、先見の明あったアピールよね。おじさんになると自慢と同じくらい、どうでもいい薀蓄が付くのよね」

「ほんとさ、そういうおっさんの話に合わせるのって、よく出来るよね。会社の仕事とは違う疲労感ありそうだよな」

「豊洲の子どもの増加やら市場移転の話やら聞いて、モダンなデザインのお蕎麦屋さんに入ったわけ。お蕎麦好きだからそれはすごく嬉しかったの。でも、とにかく店員さんにあれやこれや指示するわけよ。席変えろとか、食器が大きいとか、メニューよく読まないで説明させたりとか」

「『僕は飲食店の店員にこだわりあるんで』」

「柊ちゃんって見たことない人のモノマネ得意よね」

「こだわりの御仁なのだなと」

 麗子は柊のふざけぶりに笑い、怒涛のトークに小休止を入れ、洗面所に行った。

「でも、いつもその位じゃそんなに怒らないよな。何かもっとあったんでしょ」

「そうなのよ。あ、冷蔵庫にロールケーキ入ってるわよ」

「ヤピー!」

「半分に切って、私の分も頂戴」

 値引きシールの貼られたロールケーキを取り出した柊は、手早く自分の分を確保し、陣地である敷き布団に帰還した。この壁際の敷布団が柊の城である。窓側の麗子のベッドまでは距離にして半歩。国境はないに等しい。

「その後の会話がね、すごいの。何ていうか、固有名詞しか出てこないの。ファッション業界で成功した人の話、経済番組の話、ロンドン出張で見た景色とお店の話、お気に入りのブランドの話、EUの将来の話。私の存在を気にするどころか、彼の話には彼自身のことも出て来ないのよ」

「仕事頑張ってて頭良くて世間知っててファッションも詳しい物知り俺アピールでしょ。中身が空疎なのか、自分のこと話すのが下手なのか分からんけど」

 麗子はまたベッドに戻り、手元のロールケーキを見つめた。柊は相手を小馬鹿にすることで麗子を励まそうとした。

「ずっと同じ仕事やって来て四十八才で独身貴族なら、そんなもんなんじゃないの。一生そんなんでしょ」

「うん……。でも、年下から年上から合コンから出会い系までいろんなやり方でいろんな人と会ったけど、もう彼氏を探すのに疲れたわ……」

「いやいや、またしてもそういう退屈な奴に出くわしちゃっただけだよ。次だよ次。それにしても、何でそんな悲しそうなの」

 柊はロールケーキを既に食べ終わって、鼻の上にスポンジのカスを付けていた。二人ともそれに気付かない。

「私、最後の方でたまらなくなって言ったの。『もうサードウェーブのコーヒーとか、京橋の隠れ家バーの話は結構ですから、あなたご自身のお話を聞かせてください。地元の話とか、学生時代の思い出とか、何でもいいので』って」

「お、ちょっと攻めたね」

「そしたら、生まれは大阪だけど、子どもの時お父さんの出張の関係で、海外で生活してたんですって。その時の話はもうどうでもよかったんだけど、お父さんが商社マンだったらしいの。バブルの時代に海外飛び回ってる商社マンなんて、相当羽振り良かったんじゃない。で、お兄さんもいらっしゃって、同じく商社マンだって言うのね」

「なるほど」

「今日会った人は、『自分も、親父みたいに世界を回る仕事がしたくて、でもいろいろあって保険になったんだけど、まぁこれも出張があるから』って言ってたの。何となく気になって、お兄さんも近くに住んでるのかって聞いてみたのね。そしたら、彼は地元の大学に進んだんだけど、お兄さんは東大に行って、そのまま商社に入って、今は三鷹に家を買って家族と住んでるんですって。『兄貴はほんとに普通のお父さんって感じだよ。子ども三人いてさ、仕事して家に帰って、普通にパパやってるよ』って……」

「うん……」

 麗子は、まだロールケーキに手をつけていなかった。

「私、ちょっと不安になって話題を変えようとしたの。でもなぜか向こうが乗り気になって、携帯で写真を見せてくれたのね。『兄貴の下の子どもが大学入った時の写真。お姉ちゃんは早稲田の理工学部で、もう就職決まった。下の子ども二人は双子でね。片方が東大、片方が慶應で、去年入学したんだよ。その時のお祝いの写真だよ』って……。彼のお兄さん、つまりその子たちのお父さんは本当に普通のお父さんだった。彼と違って、お祝いの席なのにジャケットがくすんでて、髪も薄くて、ちょっと表情が疲れてるんだけど、優しそうなの。朗らかで、あったかい笑顔でね。お姉ちゃんの方は賢そうで、双子のお子さんは緊張してて、みんな落ち着いた身なり。それで……お母さんは……授業参観にいる人みたいだった。整ったパーマ、パールのイヤリング、ノーカラーのベージュのジャケット……。で、私の目の前にいる四十八才は、ネットで知り合った得体の知れない三十手前の女に実のない自慢話をしている……」

「麗子、もうやめよう」

「その時、私気付いたの。私が出会って、信頼して家庭を築きたいと望む様な人は、優しい笑顔で家族を見守ってる、この人のお兄さんの方だったんだって……」

 麗子はもう化粧を落としていたが、いつもの素顔よりも大分弱気に見えた。

「まあ、とにかくロールケーキ食べなよ。カピカピになるよ。偉大なる姉が紅茶を淹れてあげよう」

 どっこいしょ、と立ち上がって領土から出た柊は、麗子の顔を見ないようにした。「男と女」の話なら興味本位で聞き流せても、「父と子」の話は、柊も耐えられそうになかったのだ。


「それより、柊ちゃんの面接はどうだったの。そっちの方が重大だったわよね。お疲れさま」

「うーん、致命的な失敗はこいてないと思うけど。面接も隣にエージェントが付いててくれたからね。人材業界もお得意先に人送り込みたいから、事前に熱心に面接の練習してくれたし。面接担当者も好意的な感じだった。会社ってのは何考えてるかさっぱり分からないから、とりあえず結果待ちだよ。とにかくスーツが、堪えたね」

 ティーバッグの紅茶を用意する柊は、顎が前に出て身体がだるそうだったが、表情はすっきりしていたので、麗子はホッと胸をなでおろした。

「退院してから最初の面接でその感想だったら、いい調子じゃない。結果なんて分からないんだから、とりあえず休みましょ。スーツ、陰干ししてアイロンかけとくわね」

 麗子がクローゼットを開け、柊が今日着ていたジャケットを取り出した。

「ちょっと柊ちゃん」

「紅茶が湧きましたぞ、麗子姫」

 柊は機嫌良くマグカップを並べているが、麗子は呆れ顔をしていた。

「何でジャケットの脇が破けてるのよ」

「あー、これはね、また一つ、私が伝説を作ってしまったんだよ。聞きたいか俺の武勇伝」

 薄い紅茶を飲みながら、柊は日比谷での一件を身振り手振り、麗子に話した。柊が自分のことを語るときはいつも、自分専属の紙芝居師になれそうだった。麗子は聞きながらロールケーキを食べ終えた。

「いやー、運動不足だと思ってたけど、七センチのヒールで日比谷シャンテから有楽町駅まで走れるんだもん。マップで調べたら五百メートルだった。やれば出来るもんだよね」

「柊ちゃん」

「なんすか。確かに暴力はちょっと反省してる。つい頭に血が上って」

「柊ちゃんが就職するってことは、そういう人達と、ずっと一緒に働くってことよ」

 御手洗柊、三十才。最後の集団生活は大学を出て映画学校に在籍していた時だ。入学後半年で教室で机を投げ飛ばし、退校になってから、八年が経っていた。

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