第16話…買い忘れ

車を走らせて 牛丼と味噌汁とサラダをテイクアウトしてから10分後に史人ふみとの自宅に到着した。


史人ふみとの自宅は閑静な住宅街にあり新築2階の一戸建。

ガレージのシャッターが自動で開き

車をバックで入れたらシャッターが

閉まりガレージの電気がついた。


「はい。着いたよ。今、そっち回るから待ってて。」


史人ふみとが車を降りて

助手席側にまわってドアを開け

ことをおんぶして車の鍵をかけた。


史人が顔認証と指紋認証をすると ガレージの中にある扉の鍵のロックが

解除され扉が開いた。


「このままおんぶしていくよ。」


「うん。ありがとう。ふみくんの広い背中、あったかくて好き。」


「そうか~♪この背中は 大事なことをおんぶする背中だから狭くてはダメなんだ。」


ことをおんぶして玄関前に着いた。

鍵を、あけ玄関の中にはいる。

ことを玄関の椅子に座らせ靴を脱がせたら、又、ことをおんぶして、洗面所に向かい手洗いとうがいをした。


史人ふみとはことを抱き上げて

ソファーに座って少し長いキスをした。


「おつかれさま。疲れたな。

お風呂入れてくるから、袋から牛丼と味噌汁とサラダ出しておいて。」


「うん。 ありがとう。」


史人ふみとがリビングに戻ってきてから 牛丼と味噌汁とサラダを食べ始めた。


「あ~!温玉忘れた~!ごめん。」


「大丈夫だよ。ふみくんは温玉なくて大丈夫?」


「生玉子かけようかな。ことは?」


「私はいらないよ。」


「取ってくるわ。ついでにお茶な。」


史人ふみとがキッチンに生玉子とお茶を取りにいき 戻ってくる。


「はい。お茶。お腹空いたな。

いただきます。」


「お茶 ありがとう。いただきます。」


「食べ終わってから

引っ越し屋さん探そう。」


「そうだね。家が新築のいいにおいする。やっぱり一戸建てにしてよかったね。」


「悩んだけど一戸建てで正解だったな。だいぶ待たせたけど、

来週、入籍だな。」


「大丈夫だよ。そうだね。

夫婦になるんだね。」


「やっと 2人で暮らせるな。

早く 子供も欲しいね。」


「子供か…可愛いだろうな。」


「ごちそうさま。やっぱり生玉子かけて正解だった。牛丼には卵だよな。」


「美味しかった。ごちそうさまでした。うん、牛丼に卵は合うよね。

引っ越し屋さん探そうかな。」


「そうだな。何社か見て見積もり

とろう。」


「それから リサイクルショップかな。家電や家具をだしたいんだ。

家電とか年数も経ってないしきれいだし いい値段がつくかも♪」


「そうだな。俺は引っ越し屋業者を探すから ことはリサイクルショップを探して。」


「うん。」


30分後…


「引っ越し屋業者 見つかったよ。

見積もりは安くないけど

良い口コミが多いんだ。リサイクルショップは?いいとこあった?」


「うん。出張買い取りしてくれるとこで以前に利用した時、接客と買い取り値段もよかったから明日の午前中、

予約したんだ。」


「じゃあ、引っ越し屋業者は早いほうがいいな。明後日、あいてるから予約しておくよ。明日、俺、仕事だから朝早く、ことを送っていくから。

帰りは迎えにいくよ。」


「マンションの管理会社には引っ越すことは伝えてあるから大丈夫だし、

私も来週から仕事だからその前に

できるところはやりたい。」


「そうだな。来週あたりは

体も良くなってると願っているよ。

さてと、お風呂に入ってこような。

俺につかまって歩いていこう。」


「うん。」


史人ふみとがことを

ソファーから立たせた。

ことは史人ふみとにつかまりながら脱衣所に歩いていった。


まだ痛みはあるけれど

服は自分で脱げるようになったこと。

それをみた史人ふみと

少し安心した。


史人ふみとにつかまりながら

浴室に向かいことが先に髪の毛と体を洗って浴槽にはいった。その間に史人は浴槽につかりながら ことの姿を

愛おしそうに みていた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る